日経DUALで2019年2月まで4年間連載し、思わずクスッとしてしまうゆるさで人気を博した「パンダ親父」。その著者の岡山進矢さんと、同じく2019年3月まで「健気なボクと毛無毛なパパ」を連載していたエイイチさんの「パパマンガ家対談」を開催します。連載のきっかけやこぼれ話、フリーランス共働きパパならではの苦労話、子育てや妻との関係などについて、ざっくばらんに話し合ってもらいました。

第9回のテーマは「仕事と子育てのバランス」。子育てを頑張れば頑張るほど世の中から取り残されていくと感じるエイイチさんと、仕事も子育ても中途半端と悩む岡山さん。仕事一筋で生きてきた人ほど抱えていそうな悩みです。

だんだん「オジサン化」していく自分を自覚

岡山進矢さん(イラスト)
岡山進矢さん(イラスト)

岡山進矢さん(以下、岡山) エイイチさんは、これまで話してきたパパとしての姿勢や人間性などもそうですが、僕の持っていないものをたくさん持っているなと思います。僕とは正反対のパパのように感じるので、何を聞いても勉強になりますよ。

エイイチさん(以下、エイイチ) いやいや。でも、クリエイターとしては岡山さんの考え方や働き方のほうが正解かもしれません。僕は家族と過ごす時間が長いぶん、最新の情報を得る機会を逃すことが多いというか。例えば、服一つとっても、「子どもと公園で遊ぶし、どうせ汚れるからあんまりいいものは買わなくてもいいや」という具合に、徐々に「オジさん化」していっているんですよ

岡山 僕も同じですよ。

エイイチ いや、岡山さんはシュッとしてカッコいいし、おしゃれですよ。クリエイターとして成功している人でも、そういう部分と育児を両立させることができているかというと、そうでもないと思うんです。僕はフリーランスですが、働き方としては会社員に近くて「サラリーマン・フリーランサー」という感じなのですが、岡山さんはやっぱり、「ザ・クリエイター」という印象を受けます。

岡山 そんなことはないですよ。僕もすべてのことが中途半端になりがちで、家庭のことも仕事のことも、どっちつかずになっていると思っています。せっかく子育てしているのに、それを武器にしたり、セールスポイントにするようなこともいまいちできていないですから。

 「パンダ親父」で子育てマンガを連載する機会をいただいたわけですが、もしかしたら子育てしていなくてもこのマンガは描けたんじゃないだろうか、他の子育て世帯の人たちと付き合う中で得たもの、感じたことをちゃんと盛り込めたのだろうか、と今でも思っているんです。

日経DUAL編集部(以下、――) 子育てって、確かに素晴らしくて、面白いと思いますが、仕事にかけるエネルギーや時間はどうしても削らざるを得ないですよね。そこのバランスは、すごく難しい。お二人もそのあたりのことはやっぱり悩んでいるんですね。

エイイチ 今、仕事に100%は向き合えていないぶん、子育てが落ち着いたときに、この経験が糧となって追いつければいいなと思っています。

岡山 ところで、描かれた作品は息子さんに見せていますか?

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笑いアリ、苦笑アリ、4コマの巨匠、吉田戦車さんも「やや絶賛」の充実した内容となっています。
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