フェイスブックに「いいね!」を押してくれない妻

エイイチ 妻は地方出身なので家で話すときは方言が出るのですが、言葉がキツくなりやすいんです。マンガの批評をしてくれるときも結構辛辣で、腹が立つこともあるのですが、一番親身になって考えてくれているんだから、と思うようにしています(苦笑)。それに、指摘自体はとても的確なので……。

―― 褒められることもあるんですか?

エイイチ あまり褒めてくれないですね。僕がフェイスブックに投稿したイラストとかも、10記事に2回くらいしか「いいね!」を押してくれません(苦笑)。

―― 厳しいですね。「いいね!」くらい押してくれてもいいのに(笑)。

エイイチ ですよね? 「いいね!」なんて、「読んだよ」という足跡みたいなものじゃないですか。まして家族なのに、「そこ、出し惜しみする?」という……。でも、妻が「いいね!」を押してくれたものが、結果としてDUALに掲載された作品だったりするんです。

岡山進矢さん(イラスト)
岡山進矢さん(イラスト)

岡山 奥さんの影響力、半端じゃないですね。

エイイチ 「DUALに載ったよ」と言ったら、すごく喜んでくれるし、うれしかったですね。だから、やっぱり妻のアドバイスはよく聞くようにしています。

岡山 僕もそうしたほうがいいのかなあ(笑)。

エイイチ家で勃発した「ヒゲそり事件」

―― 夫婦げんかをすることはありますか?

エイイチ 少し前に「ヒゲそり事件」ということがありました。ヒゲそりをすると、そったヒゲが洗面所に落ちますよね。もちろん終わったら水できれいに流すんですが、後で妻から「洗面所の見えにくいところにヒゲが残ってるよ!」と怒られたことがあって。思わず「そんなことでグチグチ言われなきゃいけないわけ?」と反論して、大げんかに発展しました。

 勢いで手に持った電気シェーバーをバン!ってちょっと乱暴に置いたら、その衝撃でシェーバーの電源が入って「ミィーン、ミィーン」って動いちゃって。夫婦げんかのピリピリした空気の中で、シェーバーの「ミィーン」という音だけが響くというシュールな状況になりました…。

一同 (爆笑)。

エイイチ しかも電源を切ろうとしても、ちょっと故障しちゃったみたいで切れなくなってしまって。間の悪いことこの上なかったですね。

 結局、お互い悪かったと謝り合ったんですが、その様子を見ていた息子が不安がってしまって。これは本当によくなかったなと反省しています。

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構成/荒木晶子 イラスト/岡山進矢、エイイチ

岡山進矢(おかやま しんや)
岡山進矢(おかやま・しんや) 熊本県出身、東京在住。多摩美術大学染織デザイン科卒業後、広告プロダクション勤務を経て独立。2014年12月から2019年2月まで、日経DUALで四コマ漫画「パンダ親父」を連載。主にグラフィックデザイナーとして、雑誌や新聞、広告などの印刷媒体で仕事をしつつ、イラストレーターやライターとしても活動。Tシャツブランド「エスケープ・ゴースト」主宰。沖縄好きが高じて、泡盛関連のデザインやPR活動も。妻、小学校3年生の長男、保育園年長の長女の4人家族。
エイイチ
エイイチ 神奈川県在住。2017年2月から2019年3月まで日経DUALで「健気なボクと毛無毛なパパ」を連載。デザイン会社に勤務したのち、「子育てや家事にもっと協力していきたい」という思いも含めて独立。イラストレーターとして、全国誌にて芸能人の似顔絵や挿絵などを描く他、ロゴデザインから学校の教育アニメや公共CMアニメなどの動画まで、幅広く企画から手掛ける。妻、保育園年長の長男の3人家族。https://a-ichi.jp/