日経DUALで2019年2月まで4年間連載し、思わずクスッとしてしまうゆるさで人気を博した「パンダ親父」。その著者の岡山進矢さんと、同じく2019年3月まで「健気なボクと毛無毛なパパ」を連載していたエイイチさんの「パパマンガ家対談」を開催。連載のきっかけやこぼれ話、フリーランス共働きパパならではの苦労話、子育てや妻との関係などについて、ざっくばらんに話し合ってもらいました。
第5回のテーマは「会社員はつらいよ」。お二人がフリーランスとして独立する前の、会社員時代の苦労話です。
昔は「モーレツ会社員」で家庭を顧みなかった
日経DUAL編集部(以下、――) お二人とも、フリーランスになる前は会社員だったんですよね。
エイイチさん(以下、エイイチ) 子どもが2歳になるくらいまで、デザイン会社に勤めていました。1年目は妻が育休を取って、育児をすべて任せていたので、子どもが1歳になり保育園に入れてから、会社員同士の共働きで育児をやるようになりました。
岡山進矢さん(以下、岡山) 僕も、もともと広告プロダクションの社員をやっていました。
―― 会社員のときの子育ては、やはり今とは全然違ったんでしょうね。
エイイチ 当時の上司は「子どもは勝手に成長するものだ」という考えの人でした。「息子が風邪なので休ませてください」と言うと、「奥さんは休んでくれないのか?」というようなこともよく言われました。僕が出社しているときは妻が会社を休んでいるということを説明するのですが、これがなぜか伝わらない(苦笑)。正直、仕事と育児を両立するのは難しい環境でしたね。
岡山 会社員時代はまだ子どもはいませんでしたが、全然家に帰れませんでした。月、火曜は会社に泊まって、水曜くらいにやっと家に一度帰る。それでまた木曜は会社に泊まって……みたいなスタイルでした。
エイイチ 昔は、徹夜してでも働く、モーレツスタイルがカッコいい、みたいな時代でしたからね。もう戻りたくはないですが……。