ワンオペに対する不安が子どもにも伝わっていた?

 話をじっくり聞くなどという以前に、異国で迎えた初めてのワンオペに恐れおののき、そんな不安が子どもにも伝わっていたのではないかと思います。

 あっちに行ったり、こっちに行ったりする、幼い子どもの話に正面から向き合うのは、日々時間に追われている共働きのママ、パパには難しいことでしょう。かつての私がそうでしたから、いや、仕事を休職し、主夫をしている今でさえも、常に傾聴を心がけているかと言えば怪しいものがあります。そんな心と時間の余裕が、いつもある訳ではありません。

 それでも、週末や長期の休みなど、少しでも余裕と時間のある時に、お子さんの話を最初からじっくり聞き、その過程で、以上の2つの技法を試してみてはいかがでしょうか。ひょっとすれば、子どもの違った側面が垣間見えるかもしれません。子どもが「親によく話を聞いてもらえている。受け入れてもらえている」との思いを抱くことになりますから、お子さんの自己肯定感を高めることにもつながるはずでしょう。

自宅近くの公園で遊ぶ子どもたち
自宅近くの公園で遊ぶ子どもたち

文・写真提供/小西一禎