時に迷い、立ち止まりながらも、自分流の働き方や幸せを模索している働くママたち。今回登場するのは、「マッハバイト」「転職会議」などを展開するIT企業、リブセンスで広報として働くAさんです。Aさんは年少の息子と、2歳の娘、そして夫の4人家族です。病気や結婚に伴う地方への転居、不妊治療、そしてコロナ下での出産などと、さまざまな状況に向き合ってきたというAさん。その都度どのように納得できる選択をし、どんな努力や工夫をしてきたのでしょう。これまでの道のりと共に話を聞きました。

(前編)病気、地方転居…それでも諦めなかった成長できる仕事 ←今回はココ
(後編)つらい不妊治療中、仕事が支えに 育休中に副業開始

◆今回登場するワーママ:Aさん
年齢:40歳
仕事:リブセンス(新卒で大手証券会社→山形の証券会社→モバイルネットバンク設立調査株式会社(現auじぶん銀行)→広島の自動車ディーラー→リブセンス)
住まい:東京
子ども:年少の息子と2歳の娘

◆「わたし流」の働き方をかなえるためにした選択
選んだもの…自分の納得
諦めたもの…すべてに対する完璧なオペレーション(親になり、子どもの発熱などどうにも管理しきれないことがあることを実感しています)

充実していると感じていた日々から一転

 お金の流れを理解すれば、その後どんな仕事をするにしても役に立つだろうと考え、就活では金融業界を中心にめぐり、大学卒業後は大手証券会社に総合職として勤務しました。配属先はコールセンターでの営業で、既存のお客様に向けて商品を勧めたり、受注した際の手続きなどを行っていました。当時は今のようなオンライン決済が進んでいなかったこともあり、多くのお客様が電話で取引をしていました。

 コールセンターでの仕事は充実していた一方で、とても忙しかったです。営業ノルマや、信用取引をするお客様への資金回収などがありましたし、お客様の残高確認をしている間に「早くしてくれないと株価が変わってしまうじゃないか!」と1分1秒に集中するお客様とのやり取りに、神経をすり減らしていました。そんなある日、朝起きると頭痛がして気持ち悪いと思った瞬間、血を吐いてしまったのです。

現在、2児を育てながら、リブセンスの広報として活躍するAさん
現在、2児を育てながら、リブセンスの広報として活躍するAさん