今、世の中には子育てに関する情報があふれ、親は何を基準に子どもを育てていけばよいのか悩みます。「でも、子育てで大事なことはたった一つ。それは子どもに自信を持たせてあげることです」、そう話すのは公立小学校で23年間教壇に立ち、たくさんの子どもたちの成長を見てきた教育評論家の親野智可等先生です。
本連載では、そんな親野先生が勧める、親も子もポジティブになれる子育てを紹介していきます。最終回の今回は、親が悩みがちな「子どもの習い事」について話してもらいます。
1週間のスケジュールが「習い事でびっしり」は要注意
月曜日はピアノ、火曜日はバレエ、水曜日は算数教室、木曜日はヒップホップ・・・・・・。近頃、1週間の予定が習い事でびっしり埋まっている小学生が増えています。
子どもにはいろいろなことを体験させてあげたい。子どもの才能を伸ばしてあげたい。親ならみんなそう願うでしょう。その気持ちもわからなくはありませんが、 習い事のやらせすぎには要注意です。
もちろん、本人が心から楽しんでいればいいと思います。でも、中にはそれほど楽しいとは思っていないけれど、なんとなく続けていたり、お母さんをがっかりさせたくないから、やめられなかったりする子もいます。 特にお母さん思いの優しい女の子にその傾向があります。
私の知っている子で、そういう女の子がいました。その子は4年生まで毎日たくさんの習い事をしていました。学校の成績は優秀で、ピアノもスポーツも何でもそつなくできる優等生でしたが、5年生になって突然プツッと気持ちが切れてしまい、何もやらなくなってしまったのです。本当はやりたくなかったのに、嫌とは言えずに頑張り続けた結果、心身が疲れてしまったのでしょう。
何でもやらせすぎはよくありません。食べ物も栄養のあるものを与え過ぎてしまうと、お腹を壊してしまうように、 親がわが子の将来を思って良かれと思って、あれもこれもと習い事をさせてしまうと、子どもは消化不良になってしまうのです。

次ページから読める内容
- どんな子どもにも好き・嫌いがある
- 大事なのは子どもの“好き”を伸ばしてあげること
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