「パパの日」を週2日に増やしていきたい

 産後は、ママ側は体を回復させるために、本当に、寝ているのが一番です。もしお父さんが育休を取るのならば、妻を“手伝う”という姿勢ではなく、すべてを代わるつもりでやってほしいですね。妻のほうもそういうときに遠慮せず「あなたのほうがオムツ替えるの上手!」「食器洗い、ピカイチね!」と上手に褒めながらどんどんお願いしちゃいましょう。それが、夫の今後の育児や家事への関わりを増やしてくれるし、自分が楽になっていく道でもあります。

 そうは言いつつも、実は私も「自分でやってしまったほうが早いし」と夫にうまく頼れない時期がありました。仕事をバリバリしてきた女医仲間にも結構そういう人は多く、頼むより自分でやっちゃったほうが早い、と背負い込んでしまうのです。「私これダメだからお願い~!」と上手に言えるほうが夫は育つのかもしれないですね(笑)。

 しかし、こんな私ですが、昨年開業し、「本当にもう回らない!」となって、夫と何度か相談する時間を持ちました。「もうこのままでは無理やわ~。お願い!」と話しました。夫は、これまでも家事は分担してくれるほうでしたが、話し合いを経て、週に1度(わが家の場合は木曜日)、夫が仕事から早く帰れる日は「パパの日」にしようと決まりました。

 この日は、夫が子ども2人のお迎えに行き、家で食事を作って食べさせ、寝かしつけまで担当することになり、私は仕事に専念できるし、時には友人と会って食事に行くことも。子どもたちにとっても、週に1度の“特別な日”という感じで、普段のママとは違う時間を過ごすのを楽しみにしているようです。私もその日は、子どもが寝る前には、意地でも帰らない(笑)。パパが頑張っていても、ママが帰るとやっぱり「ママ~」と子どもたちは来てしまいますし、夫にとってそれは一気にモチベーションダウンする原因に。子どもたちにとっての“パパが一番”の時間を、台無しにしたくないのです。

 この「パパの日」を、いずれは週2日に増やしていきたいなと画策していますが、これは、もし「平日に全く休息が取れない」というママがいたら、ぜひオススメです。どんなに忙しいパパでも、週に1度くらいはすべてを請け負って交代する日を取ることが、夫婦円満の秘訣にもなっていくと思いますよ

「今どき、出産の立ち会いは当たり前。退院後、少なくとも1週間は家事&育児をパパが担ってほしい」(宋美玄先生)
「今どき、出産の立ち会いは当たり前。退院後、少なくとも1週間は家事&育児をパパが担ってほしい」(宋美玄先生)