おむつや授乳にそろそろ慣れてきたと思ったら、子育てはまた新たな壁にぶち当たります。「魔の2歳児」とも「イヤイヤ期」ともいわれる第一次反抗期です。これを越えたらしばらくひと安心…と思っていたら、いつまでたっても収まる気配がなく、反抗期真っ盛りのまま小学生に。そのまま、小学校中学年ごろから本格的な思春期の反抗期に突入し、親は消耗しっぱなしというパターンも少なくありません。

多忙な共働き生活の中で、これら一連の反抗期の子どもに、親は一体どうやって向き合っていけばいいのかを探る本特集。取材した専門家たちからは、目からウロコのアドバイスが続々と飛び出しました。その具体的な考え方や対応策は2回目以降の記事で紹介していくとして、1回目の本記事では、イヤイヤ期や反抗期の存在理由を解説。親にとっては「これがなかったらどんなに楽か」と憎まずにはいられないイヤイヤ・反抗期ですが、子どもを力ずくで抑え込んでしまった場合にどんな展開が起こり得るかを知れば、イヤイヤ・反抗期との向き合い方が変わってくるはずです。

【迷える共働き親を救う! 「イヤイヤ・反抗期」道しるべ】特集
(1) 子のイヤイヤ共働きのせい?抑え込むとどうなる? ←今回はココ
(2) イヤイヤ期を育て急がない 編集部も腹落ち!
(3) 帰宅時や店内で…7つのイヤイヤ悩み 現実解は?
(4) 親の「常識」見直せば思春期はもう怖くない!
(5) イヤイヤ・反抗期の子への怒りは6秒、〇〇して待つ
(6) 反抗期とママの大人思春期 重なるから修羅場に

理想と現実は大きく乖離(かいり)

 

 2019年5月21日~6月5日にかけて、日経DUALが実施した「イヤイヤ期・反抗期に関するアンケート」には、イヤイヤ期や反抗期に頭を抱える共働き親の皆さんの切なる声が続々と寄せられました。上記は、寄せられた回答や、編集部員の体験談など、様々な事例をミックスした架空のエピソードですが、これに近いような「子育ての理想と現実」の大きな落差に、日々打ちひしがれ、むなしさや無力感を感じている人は少なくないのではないでしょうか。

 そもそもイヤイヤ期や反抗期って、何のためにあるのでしょうか。親はなぜこんな苦行を味わわなければいけないのでしょうか。まずは、イヤイヤ・反抗期の背景を専門家に解説してもらいましょう。