共働き親たちの本音

Q(「ある」と答えた人に)そう思った理由は?

A
「保育園に帰ってから限られた時間しかないため、子どもが怒ってもそれにとことん付き合うだけの時間がなく、それがよくないのかなと感じた」(5歳=当時の子どもの年齢。以下同)

「娘が特に反抗的な態度を取るのは、学童から帰宅後のことが多かったため。入学して環境が変わり、毎日頑張っていて身も心も疲れているのに、早く帰宅してゆっくりさせてあげられず、夕方まで学童で過ごさせていることに罪悪感があった。また、自分も夕方は時間と心身に余裕がなく、イライラしがちだったので、娘に余裕を持ってやさしくできていなかったかもしれないと思う」(小1)

「もっと日中に落ち着いて関わることができる時間があれば、ここまでのことにならないかもしれない。早く寝かさないといけないという夜の時間的な余裕のなさが引き起こしているのかもしれない」(2歳頃から常に)

 子どものイヤイヤや反抗にきちんと向き合ってあげなければ、将来大変なことになる。でも、現実には時間がない。一体どうすれば――。そんな迷える共働き親を救う「イヤイヤ・反抗期」の道しるべは次回以降の記事でたっぷり紹介します。一足先に実践中の編集部員は全員、「気持ちが軽くなった!」「殺伐としがちだった家庭が確実に穏やかになってきた」などと、確かな効果を実感しています。編集部が自信を持ってお届けする本特集、ぜひ最後までお読みください!

取材・文/磯部麻衣、蓬莱明子 写真/PIXTA

アンケートの概要

日経DUAL が2019年5月21日から6月5日にかけて実施。1人以上の子どもを持つ44人から回答を得た。回答者の内訳は女性が40人、男性が4人。正社員率は86.4%。子どもの数は1人が43.2%、2人が52.3%、3人・4人が各2.3%。

佐藤文昭
佐藤文昭 臨床心理士。精神科・心療内科クリニックの医療現場や群馬県スクールカウンセラーの教育現場での臨床経験を生かし、幼児・児童、思春期から成人に至るまで幅広い問題を扱う。精神分析的心理療法を中心として、心理検査、知能検査なども行う。また、個人だけではなく、家族というより広い視野からも問題を扱う。2013年に、おやこ心理相談室を開設し、室長としても活躍中。