虐待のニュースがつらくて仕方ない、何かしたいけど何をしたらいいか分からない。そう思っている方、一人一人にできることがあります。

 もうこれ以上、虐待で子どもを死なせたくない!

 そんな強い思いから、エッセイストの犬山紙子さんの呼びかけで、タレントやミュージシャンによるチームを作りました。メンバーは犬山紙子(エッセイスト)、坂本美雨(ミュージシャン)、福田萌(タレント)、ファンタジスタさくらだ(デザイナー)、そして眞鍋かをりの5人です。

 私もずっと、動けないでいました。

 「虐待  なくすには」というワードで何度検索をかけたことか。だけど、具体的に自分に何ができるのかが分からない。結局、日々の子育てに追われているうちに、何もできないままになってしまう。そして、また新たに子どもが虐待によって命を落とし、無力感にさいなまれる…。今まで、この繰り返し。

 でも、この先もずっとこのままなら、絶望しかないと思うんです。今からでも、変えていくしかない。

 そのために、私たちは誰でもアクションを起こせるよう、「#こどものいのちはこどものもの」というハッシュタグを作りました。

声を上げることの大切さ。私たちは無力じゃない

 今、国や自治体も急ピッチで虐待対策に動き始めています。でも、国が動いてくれたからめでたしめでたし、ということでは決してない。

 法整備や仕組みの改善、予算をつけて実際に環境を整えることも必要…。大きく変わるには、この先何年もかかるでしょう。

 その間、政治や行政に携わる人たちに「虐待にもう国民の関心は向いていない」と思わせては絶対にいけません。そのために、声を上げ続けていきたいと思っています。

 このハッシュタグには、大切な意味が込められています。これは、獨協大学特任教授でコラムニストの深澤真紀さんが、この活動のために考案してくださいました。

 子どもは生まれたそのときから、その心も体も、命すべてが子ども自身のもの。私たち大人は、子どもが自分で命を守れるようになるため、手助けしていく存在でしかない。

 そんな当たり前のことを、今まで社会は実現できていなかったのではないでしょうか。