子どもの関心が移って泣きやむことがある「シール作戦」 

江東子育てネットワークの「こうとうおせっかいシール」

 また、落合さんはつい最近、「シール作戦」を実行したそうです。江東区内のショッピングセンターでのこと。人ごみの中、赤ちゃんを抱っこしたお母さんが、上の子どもを連れて歩こうとしたけれどその子がなかなか進まず、腕をつかんで振り回す形になりました。わっと泣き出した子どもに落合さんは駆け寄り、「大丈夫? 泣いちゃったね~。これあげるよ~」と、バッグからシールを取り出して渡しました。

 「子どもはしゃくりあげながらも『ありがとう』と言ってくれました。ママからもお礼を言われたので『大変ねえ、今日暑いからねえ』と話し掛けると『そうなんです。疲れちゃって…』と答えてくれました。思いを吐きだしたことで、ママも少しは気分転換になったみたいでした

 落合さんによると、「泣いちゃったね」と子どもの状態を敢えて口に出すことも、その行動を認め、受け入れているというシグナルになり、親子の安心につながるといいます。

 高祖さん、落合さんともに、シールや折り紙、風船などをカバンに入れて、持ち歩いています。「あめなどのお菓子は、アレルギーの心配や、親が虫歯を気にする可能性があり、渡すのをためらわれます。シールや風船ならそういう心配はないですし、子どもの関心が移って泣きやむことがあります」(落合さん)

 ただ、つかんだ物を何でも口に入れてしまう月齢の乳児に、この手は使えません。江東子育てネットワークはこのほど「こうとうおせっかいシール」を作りました。キャラクターのシールとともに、同ネットワークや虐待防止関連のウェブサイトのQRコードなどが記載されています。「情報提供だけでなく、子どもが泣きやむ道具としても使ってもらえればと思い、あえてシールという体裁にしました」と、落合さんは解説します。