共働き子育てメディア、日経DUALとして初めて「夫婦」そのものに向き合う特集。夫婦は、私たちにとって当たり前の存在だからこそ、ついないがしろにしがち。でも、ないがしろにし過ぎると、共働き生活の根底を揺るがせるリスクにもなりかねません。また、夫婦生活がうまくいっていると子育てと仕事の両立がスムーズにいきやすいという事実もあります。共働き世帯数が専業主婦世帯数を抜き、“人生100年”時代に突入するという私たち世代には、これまでにない「夫婦像」を形作っていかなければいけないという使命があります。その一助となるべく、本特集を企画しました。
 第2回は、今回実施した日経DUAL調査「働くママ・パパにぶっちゃけ質問! 『夫婦として、今、幸せですか?』」の結果をリポート。皆さん、自由記述欄も熱心に書き込んでくださいました。人の悩みや喜びを聞くことで、自らの課題に気付いたり、自分の考えがまとまったりする効果もあると思います。ぜひ参考になさってください。

【DUAL世代の“夫婦道~ふうふどう~”特集】
第1回 りゅうちぇる「いちいち伝え合う」のが僕とぺこりん
第2回 共働き夫婦の75.9%が「幸せ」!鍵を握るのは? ←今回はココ
第3回 共働き「今の配偶者と一生連れ添いたい」75.3%
第4回 不毛なケンカよりも賢い議論を 仲良し夫婦の極意
第5回 「夫婦とは」心療内科医が分析 共働きの子育て後は
第6回 子の頑張りを共に応援できるかが夫婦円満の分かれ道

夫婦として「幸せ」な人が75.9%、「幸せではない」人が21.%

 このたび、日経DUALでは、「働くママ・パパにぶっちゃけ質問! 『夫婦として、今、幸せですか?』」というネット調査を実施しました。回答者は162人。男女比は、女性85.8%、男性14.2%となりました。質問に対する回答を全体的に見ても、男女の違いにより、「女性だからどう、男性だからどう」と分かれる傾向はあまり見られませんでした。

 結婚後の経過年数は、半年未満~30年以上とばらけましたが、該当者が多かったのは、「5年以上6年未満」(11.1%)、「9年以上、10年未満」(11.7%)でした。子どもの数は「2人」が最も多くて74人、続いて「1人」が多く、57人でした。

 子どもの年齢は、0歳から中学生以上まで満遍なく散らばっている印象ですが、多い順に並べると、「年少」が34人、「1歳」が28人、「年中」と「小1」が25人となりました。小さい子どもをお持ちの方が多いようです。

 就業形態を聞いたところ、「正社員」が78.4%で最も多く、続いて、「公務員」が9.3%となりました。

 さて、本題です。「あなたと配偶者は、今、夫婦として『幸せ』だと思いますか? あなたの主観でお答えください」と質問したところ、「幸せ」と答えた人が40.7%、「まあまあ幸せ」が35.2%、「あまり幸せではない」が14.2%、「幸せではない」が7.4%、「分からない」が2.5%となりました。つまり、「幸せ」な人が75.9%、「幸せではない」人が21.6%いました。これを高いと見るか、低いと見るか――。

 筆者は個人的に、この結果を見て、かなり驚きました。DUALの過去の特集の調査で、「家事・育児について、自分のワンオペ状態になっている」人が64.4%という結果が出たこともあり、仕事や育児・家事の両立でバタバタ過ごしている共働き夫婦は、親としては幸せを感じる瞬間があっても、夫婦として幸せを感じることはあまりないのではないか、と予測していたからです。数字が伸びても、「幸せ」と「幸せではない」が五分五分ぐらいではないか、と思っていたところ、共働き夫婦のうち7割5分が「幸せ」だという実態が判明――。驚きを隠せませんでした。皆さんは、いかがですか?

 ただ、この「幸せ夫婦」たちが、単なる「幸せ夫婦」ではないことも分かりました。4ページ目に詳しく示しますが、「これまで夫婦の危機を経験したことがありますか?」という質問に対し、これも驚きの結果が出ています。今回「幸せ」と答えたのは、夫婦の危機を戦い抜いた、結束の固い夫婦たちのようです。

 では、気を取り直して、アンケートに戻ります。

 「幸せ」だと答えた方にのみ、「夫婦として幸せだと感じるために行っている工夫」を5つまで選んでもらいました。

画像はイメージです
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<次のページからの内容>
● 「幸せな夫婦」と「幸せではない夫婦」の決定的な違い
● 「幸せな夫婦」がやっている工夫
● 「幸せではない夫婦」が一番不満なのは?
● 幸せな夫婦でも61.0%が「過去に危機を経験」 その火種は?
● 危機の乗り越え方「とことん話した」「第三者の力を借りた」……