共働き子育てメディア、日経DUALとして初めて「夫婦」そのものに向き合う特集。夫婦は、私たちにとって当たり前の存在だからこそ、ついないがしろにしがち。でも、ないがしろにしすぎると、共働き生活の根底を揺るがせるリスクにもなりかねません。また、夫婦生活がうまくいっていると子育てと仕事の両立がスムーズにいきやすいという事実もあります。共働き世帯が専業主婦世帯を抜き、“人生100年”時代に突入するという私たち世代には、これまでにない「夫婦像」を形作っていかなければいけないという使命があります。その一助となるべく、特集を開始します。

 特集・第1回は、個性的なファッションや明るく奔放な発言で、バラエティー界にすい星のごとく現れ、幅広い世代に愛される存在となったタレント・りゅうちぇるさんのインタビュー。原宿ファッション界で大人気の読者モデルで恋人だったぺこさんと共に注目され、2016年には結婚。ぺこさんは第一子を妊娠中で、りゅうちぇるさんは来月7月に22歳にしてパパになります。

 妻との関係について、「お互いがお互いを高め合える」とりゅうちぇるさん。テレビに出る前の同棲時代から、どんな細かいことも徹底的に話し合ってきたといいます。パパ・ママ前夜の2人の“夫婦のかたち”はどんなものなのでしょうか。

【DUAL世代の“夫婦道~ふうふどう~”特集】
第1回 りゅうちぇる「いちいち伝え合う」のが僕とぺこりん ←今回はココ
第2回 共働き夫婦の75.9%が「幸せ」!鍵を握るのは?
第3回 共働き「今の配偶者と一生連れ添いたい」75.3%
第4回 不毛なケンカよりも賢い議論を 仲良し夫婦の極意
第5回 「夫婦とは」心療内科医が分析 共働きの子育て後は
第6回 子の頑張りを共に応援できるかが夫婦円満の分かれ道

何が起こるかは未知数だから、産後のことはあえてイメージしない

 ぺこりんの妊娠を発表してから、「子どもが産まれた後は、どんな夫婦生活をイメ―ジしていますか?」などと聞かれることがあります。この問いに対して僕は、子どもが産まれてくれる前の今から、何かをイメージしてもいいことはないと思っているんですよ。

 2人だけだった関係に新メンバーが加わることで、ママになったぺこりんがヒステリーを起こすかもしれないし、産後ブルー(マタニティー・ブルーズ)がやってくるかもしれない。本当に何が起こるか分からない。

 そんな現実と、抱いていたイメージがかけ離れていたら、「ぺこりん、こんなんじゃダメだよ」とか、責めるようなことをしてしまいそうで。

 例えば、何となく「2人目も欲しいね」と話すことはあるけれど、産まれてみたら育児の大変さが分かって、「2人目はキツい」となるかもしれない。いや、「2人目もすぐに!」となるかもしれない。それはおなかの中から出てきてもらって、初めて、自分たちで実感できることだから、今は先のことをあれこれと考えないようにしています

 ただ、どういうことが起きても絶対に必要だと思っているのは、ぺこりんと意思疎通をし続けること。

 僕は5人兄弟姉妹の一番下で、ぺこりんも3人兄妹の一番下。親やきょうだいに甘えるのは当たり前の末っ子として育ったからか、「誰にも助けてもらわずにやっていくんだ!」なんてことは一切考えていなくて。

 互いの親に手を貸してもらってでも2人だけの時間はつくって、一つひとつ、超細かいことでも話し合うことはやめてはいけないと思っているんです。

 僕とぺこりんが出会ったのは、18歳のとき。付き合って半年で同棲しました。

 当時から僕は、ケンカをしたからって、「もう相手の顔も見たくない!」とコミュケーションを絶つという感情が理解できないんですよ。だから、ぺこりんが問題を先延ばしにして向き合おうとしないとき、その姿勢に腹が立つの。

「どういうことが起きても絶対に必要だと思っているのは、ぺこりんと意思疎通をし続けること」(りゅうちぇるさん)
「どういうことが起きても絶対に必要だと思っているのは、ぺこりんと意思疎通をし続けること」(りゅうちぇるさん)