ここるく代表取締役の山下真実です。「託児付きランチサービス『ここるく』」を起業したのが5年前。それまでは投資銀行や金融系コンサルで働いていたので、起業して全くの異業種に飛び込んだわけですが、そこから自社のサービスを良くするために保育について研究し始め、気づけば保育オタクに。オタクの目からこの業界を見ていると、「保育関係者ではない普通のママ・パパには、保育園ごとの特徴や良さが伝わりづらい」というジレンマをとても感じます。

そこで本連載では、異業種から保育の「中の人」になったからこそ得られた独自の視点で、本当に良い保育とは何かを、分かりやすく伝えていきたいと思います。

今回は、保育園見学の際に、「本当の良い園を見極める」という目線を養う意味でもぜひ知ってもらいたい園を、取材しました。

保育室が静かなのはなぜ?!

 保育園を見学に行く際に「どこに着目して見比べれば良いか分からない」というのが、保活中のママ・パパのお悩みではないでしょうか? なかでも保育の質に関しては、短い見学時間内に見極めることは難しいもの。初めてわが子を保育園に通わせようという親にとっては、なおさら困難なことは確かです。そこで今回は、保育の質を見極める際に参考となる園をひとつご紹介します

 今回取材した「たまがわみんなの家」は、子連れスポットとしても人気の二子玉川駅から10分ちょっと歩いた住宅街にある東京都世田谷区の認可保育園です。運営主体である社会福祉法人つばさ福祉会は宮崎県に本部を置く法人ですが、運営する保育所は今回訪れた東京都世田谷区に加えて、大田区、豊島区、福岡市内にもあります。

 ぬくもりが感じられる木造の園舎が心地よいこの園では、0、1歳は1階、2歳以降は2階・3階で過ごしますが、ゆるやかな異年齢保育となっているためクラスの枠を越えて遊ぶ子どもたちの姿が見られます。

 今回着目したのは、広い空間のなかで大勢の子どもと保育者が過ごしているにもかかわらず、保育室が静かだということ。もちろん子どもたちが遊ぶ声や話し声は聞こえてくるのですが、「はい、みんな〇〇するよー!」といった保育者がクラス全体に呼びかける声などが聞こえてきません。これはなぜなのでしょうか? 保育士の佐藤先生にお話を伺いました。

次ページから読める内容

  • 保育者がバタバタしていては子どもは集中して活動できない
  • 余計な手出し・口出しはせず子どもたちを見守りたい
  • 主体性を支える「作品ボックス」「こわさないでね」の紙
  • 園や保育者の都合で保育がされていないかを確認して

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