ここるく代表取締役の山下真実です。「託児付きランチサービス『ここるく』」を起業したのが5年前。それまでは投資銀行や金融系コンサルで働いていたので、起業して全くの異業種に飛び込んだわけですが、そこから自社のサービスを良くするために保育について研究し始め、気づけば保育オタクに。オタクの目からこの業界を見ていると、「保育関係者ではない普通のママ・パパには、保育園ごとの特徴や良さが伝わりづらい」というジレンマをとても感じます。

そこでこの連載では、異業種から保育の「中の人」になったからこそ得られた独自の視点で、本当に良い保育とは何かを、分かりやすく伝えていきたいと思います。

「主体的に遊び、遊びを通して学べる」最先端の保育園

 今、保育関係者の間で最も熱いテーマの一つが、子どもの「主体性」です。

 実はこれまで日本では一斉保育と呼ばれる保育スタイルが主流だったため、子どもの主体性を伸ばすことの重要性に注目が集まったのはわりと最近のこと。ちなみに一斉保育とは、「みんなで紙飛行機を折りましょう!」というように、クラス全体で同じ活動をする形態のことで、そこで何をやるかは基本的に保育士が決めてあらかじめ準備をします。

 そうやって日々の保育を運営してきた園にとっては、子どもの主体性を伸ばすために子どもの好きにさせてあげようと思っても、随所でうまくいかない部分が出てきて、なかなかすぐには変われないのが実情です。

 ちょうど2020年の教育改革から「主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)」が義務教育に取り入れられていきますが、保育界でも今から約6年前に「子どもが主体的に遊び、遊びを通して学ぶ環境をつくりたい!」と考える保育者たちが立ち上がり、Leaning journeyプロジェクトと名付けられたムーブメントが起こりました。

 当初は私立認可保育園を中心に広まりはじめ、現在では公立・私立を問わず全国の認可保育園で導入が進んでいます。実は私自身、親としてその取り組みに感動し、5年ほど前からこのプロジェクトの運営に参加している一人です。今回は子どもが主体的に遊び、遊びを通して学ぶ最先端の保育とはどのようなものかをひも解くために、Learning journeyの発起人である堀昌浩先生が園長を務める認定こども園さくら(栃木市)のお話を聞きました。

次ページから読める内容

  • やりたいことに応じて好きな場所で過ごす
  • 子どもはやりたいことに集中していると、ケガのリスクが減る
  • 大人を介さず向き合う習慣が子どもを育てる
  • 「面白そう!」「やってみたい!」を大切に

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