予測不可能なこれからの時代。子どもたちの将来に不安を持っているママやパパは少なくありません。特集第2回では、学校以外での教育、すなわち「家」や「家庭教育」で何を教えたらよいのか、グローバルな子を育てるフリースクールを運営している竹内薫さんが語ります。最終ページでは、本特集に登場するグローバル人材の2人に、自身の本棚体験を聞きました。

【グローバル人材が育つ家 特集】
(1) 将来世界のどこでも活躍できる「3つの能力」とは
(2) 竹内薫 リビングの本棚から教育は始まっている ←今回はココ
(3) 「国際人として使える英語」の学び方と必要な努力
(4) 夏野剛 多様性を受け入れ、尖った才能で突き抜けろ
(5) 海外移住成功の鍵は「アウェーを生き抜くメンタル」
(6) 海外でも日本でも親にできることは「環境作り」だけ

グローバル社会を生きる子に必要な力とは?

竹内薫さん
竹内薫さん

 グローバル化する世界の教育事情に詳しい竹内薫さん。グローバル時代に世界へ飛び出していける子どもを育てるには、意外にも読書が重要だと話します。しかし、幼児期には絵本の読み聞かせをしていたのに、小学校に入ったら動画やゲームばかり。子どもは自分ではほとんど読まない……という悩みもよく聞きます。

 「読書の習慣づけは、学校の読書活動だけでは身に付きません。むしろ、家庭での働きかけが重要です。もっともよいのが、親が興味を持って本を読むこと。本って面白そうだ、こんな本を読むなんてすごい、と子どもに思わせる姿を見せることは必須です

 また、「本棚が充実していることも重要。子どもが『あの本を読めるようになりたい』という憧れの気持ちを育てるために、本棚にちょっとした「仕掛け」をしてみては」とも。竹内さんが校長を務めるYESインターナショナルスクールの本棚にもその「仕掛け」はされています。その本棚には英語の本も並んでいるのですが、子どもたちは英語、日本語の区別なく読みたい本を手に取っていきます。インターだから当たり前? いえ、実は、ここにも、家庭で取り入れられるヒントがありました。

 グローバルに活躍する人たちはそれぞれどのような読書体験を持っているのでしょうか。なぜ、竹内さんは本を読むことが大切と思うのでしょう。そして本棚への「仕掛け」の内容とは? 次のページから詳しく聞いていきましょう。

<次のページからの内容>

● 英語でも、プログラミングでも言語の向こう側には人間がいる
● グローバル社会の中心はやはり人間。発信力をどう付ける?
● 本の多さと能力には相関関係があった。どんな本を選べばいいのか?
● 親の本も子の目に触れる場所に。「読んでみたい」の憧れが世界を広げる
● 分からなくても推測して読むことで、漢字を覚え語彙が豊かに
● 日本語の本には漢字の壁が。子ども向けなら英語の方が読みやすいということも
● 繰り返し読んだボロボロの本を通して本との付き合い方を伝えたい
● ブッククラブでのディスカッションで発信力が磨かれた
● グローバルに活躍する2人の読書体験、本棚歴