日経DUALでは「待ったなしの少子化問題」と、内閣府も推進する「ワーク・ライフ・バランスを保ちながら生産性高く働くための働き方改革」という2つの視点で優秀な企業を応援する取り組みとして、第3回となる「共働き子育てしやすい企業グランプリ」調査を実施。今回は11位にランクインしたアフラックを紹介する。

<アフラック生命保険>
設立/1974年 本社/東京都新宿区  正社員数/5113人(うち女性2585人) ※2019年3月末時点
がん保険分野でのパイオニアで、第三分野を中心とした生命保険を販売。来店型代理店の「アフラックサービスショップ」なども展開している。

創業以来、女性が活躍してきた風土を生かしたい

 アフラックでは、「ダイバーシティ推進」と働き方改革「アフラック Work SMART」を両輪として、「イノベーション企業文化の醸成」を目指している。同社は2014年からダイバーシティ推進の取り組みとして、女性活躍推進を優先的に取り組んでいる。同社が女性活躍に本腰を入れた背景には、創業以来、他社に先駆けて女性社員が活躍してきた歴史があった、とダイバーシティ推進部・課長代理の亀岡宏さんは話す。

「アフラックが創業した1974年当時、創業メンバー16名のうち9名は女性でした。また、同業他社に先駆けて女性の役員や管理職を輩出するなど、歴史的にも女性が活躍をしてきた会社でした。しかし、推進を始めた2014年は、当社の女性管理職比率は決して高くはなく、他社と同水準でした。このことが問題意識につながり、もともと女性が活躍できる土壌がある会社なのだから、これまで以上にしっかり女性活躍に取り組んでいこう、ということで改善に乗り出しました」(亀岡さん)。

 

 そんな中、課題として認識されたのが女性社員のキャリアに対する意識だった。同社では採用時の社員の男女比は約半々にも関わらず、管理職における比率は男性が圧倒的に多かった。男性と同じ比率で在籍するはずの女性社員はどこにいるのか? 見えてきたのは、女性社員の多くが管理職に上がる2歩手前のグレードに留まっているという現状。こうした女性たちに向けて同社の「女性活躍推進プログラム」がスタートした。

ダイバーシティ推進部主任の亀岡宏さん
ダイバーシティ推進部主任の亀岡宏さん