子どものころに世界の広さを知り「未知への恐れ」を減らす

 他にも海外旅行を通じて得ることは多いと瀧さんは言います。それは世界の広さを知り、「未知への恐れ」を減らせるということです。

 「海外は人々、建物、食事、トイレ、など何もかもが日本とは違います。世界、世の中の不均一性、多様性を知ることができる。日本では他人とのちょっとした違いで落ち込んだり、いじめに結びついたりしますが、海外に出ると、そんな違いなんて大したことない、と実感できます」

 人は10歳ごろまでに慣れ親しんだものに、将来にわたって愛着を感じることが多いのだといいます。逆に成長するにつれて、未体験のものへの抵抗感も増していくのだとか。

 「成長するにつれて、人は見慣れているものに親しみを感じ、新しいものに抵抗を感じるようになります。子どものうちに海外に触れておくことは、大きくなってからの抵抗感を軽減することにつながります」

 子どもが未就学児だと、「今海外に行っても、記憶に残らないのでは…?」と心配になります。ただ記憶に残る・残らないは、子どもの成長にとっては気にしなくていいそう。「1年後、5年後、10年後かもしれません。子どもの将来に、旅を通じて経験したこと、感じたことは、必ず生きていきます」

 海外に行くと決めたら、心に留めておくへきことはあるのでしょうか。

 「事前に少しでも言葉を学んでおく、現地の自然や歴史・文化などについて親子で一緒に話してみる、などの用意をすると、本物体験がさらに貴重な経験になります。また『親が楽しんでいるか』ということもとても大事です。ミラーニューロンという神経細胞があるのですが、人は他人を模倣して様々な能力を獲得していきます。親が楽しみながら、子どもと一緒に体験することで、子どもも色々なことをぐんぐん吸収することができます」

「1年後、5年後、10年後かもしれません。子どもの将来に、旅を通じて経験したこと、感じたことは、必ず生きていきます」(瀧さん)