国立工科大学・ポリテクニックに留学し就職した松本さん。息子さんは13-18歳の間を地元の公立中高校に通った。実質、日常生活にどれくらいの費用がかかるのか、平均相場をまとめてみた。
ウェリントンでの生活費は約20万円/月
上記は一例にすぎないが、親子留学をしながら2人暮らしをする場合、職を得られるまでの数年間の費用は日本で働いていたときの貯蓄を使うことになるだろう。現地就職計を希望する場合は、長期的に資金プランを立てるのが必須だ。
日本人の個性を強みに、“Kiwi魂”で新たな挑戦を
グラフィックデザイナーとして現地で活躍する松本さん、日本人のおもてなし力が効いてか親子で客室乗務員として就職できた工藤さん。どちらも、英語だけを学ぶ時代ではないことがよく分かる。日本人としてのアイデンティティーを強みにしながら、即戦力となる技術を身に付けて第二の人生に挑戦している好事例だ。
今回、教育先進国の留学ノウハウをシリーズ取材して印象的だったのが、“Kiwi魂”(キウイ魂)という言葉だ。国立工科大学・ポリテクニック「テ・アウハ」のディレクター、ビクトリアさんは言う。
「ニュージーランド人=Kiwiは、常に“Try something new”を考えて革新的でいたいと思っている。日本も同様だが、ヨーロッパやアメリカから遠く離れた場所に位置する小さい島国。だからこそ新しいものを取り込み、その先にある“Explore Overseas ”(海外へ冒険)に挑戦するのが、私たちの生き残る術でしょう」(ビクトリアさん)。
このKiwi魂は、今後の日本人の生き方・働き方にも通じる考えだろう。子どもの教育を考えるDUAL読者にとって、親自身を含めた人生の可能性を見つけるヒントになれば嬉しい。
六本木アカデミーヒルズ(六本木ヒルズ・森タワー49階)
※参加には事前登録が必要。ニュージーランド大使館 エデュケーション・ニュージーランドのサイトより登録が可能
https://www.studyinnewzealand.govt.nz/jp/nzfair/
ニュージーランド大使館 エデュケーション・ニュージーランドが主催する「ニュージーランド留学フェア」では、国立工科大学・ポリテクニックを始め、小・中・高、総合大学、英語学校など40校が来日しニュージーランド留学に関するセミナーを実施予定。留学ノウハウや費用の詳細を調べられる。
(取材・文・写真/日経DUAL編集部)