「お風呂がイヤ」の意外な理由とは?

 最近、保育園でこんなできごとがありました。3歳の子がお風呂が嫌いだと話すので、話をよく聞いてみたら、「バスタオルが大きくて怖い」と答えたのです。その子のママに確認したところ、確かにタオルを新しくしてからお風呂を嫌がるようになったとのこと。そこで、ハンドタオルに替えたら、ちゃんとお風呂に入るようになったそうです。

 その子も家では「イヤだ!」の一言でしか表現できなかったかもしれませんが、もしママが言葉だけでなく、表情やしぐさをよく観察していたら、大きなバスタオルを広げた瞬間の怯えた表情に気づけた可能性があります。

「何がイヤなの?」はNG

 繰り返されるイヤイヤに「イヤじゃないでしょ!」や「何がイヤなの!」とついきつい口調になってしまうママやパパもいると思います。でも、言葉で説明できないからイヤイヤを言っているわけなので、「なんで?」「イヤだ!」「なんで⁉︎」と、一生終わりません。

 イヤイヤの原因を推測して「ママは○○くんがこうしたいのかなって思ったんだけど、それでいいのかな?」と答えを導き、子どもが首を縦か横に振るだけで答えられるような質問を投げかけてください。例えば保育園の帰りにグズグズと泣いたとき、「もっとお友だちと遊びたいの?」と聞いて、それで子どもが首を縦に振れば、それがその子のイヤイヤの理由なんです。

 子どもは「親に理解してもらいたい」という気持ちを持っています。親が子どもの気持ちを上手にくみ取ってあげることで、イヤイヤ期が数週間で終わってしまう場合もあります。反対に、コミュニケーションがうまくいかないことでイヤイヤ期が長期間続いてしまうということもあります。