子どもの脳や身体、味覚は、日々の食事によってつくられます。一児の母であり、「味覚の育て方」の講座が大盛況のフードアナリスト・とけいじ千絵さんが、味覚を育て、勉強やスポーツなどを頑張れる子になるための食べ方、食べるものをわかりやすく解説します。『子どもの頭がよくなる食事』(日経BP社)から、一部をお届けします!

置いておきたい朝食おすすめ食材

オートミール

 オートミールとは、蒸したオーツ麦を押しつぶして乾燥させたもので、食物繊維が豊富です。牛乳やお湯と混ぜて食べるほか、コーンフレークなどのシリアルにちょい足ししたり、野菜スープに加えたりしてもいいでしょう。だしとの相性もいいので、おみそ汁に入れてもおいしいです。

チェダーチーズ

 卵料理の中に、トーストの上に、スープの中に、サラダにすり下ろして、そのままで…と万能食材であるチーズ。なかでもチェダーチーズは、リジンが豊富なだけではなく、体内で合成できないヒスチジンという必須アミノ酸も多く含みますから、積極的に取り入れていきましょう。

さつまいも

 子どもが大好きないも類、少し入れるだけで、子どもの箸が進みます。なかでもさつまいもはじゃがいもに比べてGI値が低く、食物繊維、ビタミンCも豊富です。本来、熱に弱いといわれるビタミンCですが、さつまいもの場合、調理の際にでんぷん質が糊化し、膜を作ってビタミンCを保護するため、加熱しても壊れにくいという長所があります。ボリュームもあり、腹持ちするので朝ごはんに最適な食材といえます。

納豆

 大豆の栄養成分がそのまま残っているだけでなく、ビタミンB2は加工前の大豆に比べて2~4倍に増えています。

豆腐

 大豆自体には消化を阻むスタキオースが含まれていますが、豆腐は繊維質が少なく、吸収率がいいので、胃がしっかり働いていない朝でも負担なく食べられます。おみそ汁の具にしたり、前日から水切りをしアガベシロップなどで少し甘い味付けをしたりして、そのまま食べてもいいですね。


 低GI値を意識した場合、全粒粉のパンや胚芽米などがベストではありますが、朝食をきちんと食べる習慣のない子には、ボソボソしていて食べにくいかもしれません。そんなときは、GI値を下げる効果のあるものに着目してみてください。

 手軽なのは食物繊維を意識してみることです。例えばカリフラワーは甘味があって食べやすく、淡色野菜のなかで特に食物繊維が多い野菜です(100gあたり2.9g)。また、きのこやれんこんは食物繊維が豊富で気軽に取り入れやすい食材だと思います。また、全粒粉のパンは食べにくくても、全粒粉のお餅であれば意外と取り入れやすいかもしれません。最近はスーパーでもよく見かけるようになりました。低GI食品の代表格の春雨を、いつもの食事にちょっと足すだけでもかまいません。汁物やおかゆに加えてみましょう。

 あまり気負わずに、少しずつでも食べることから、スタートしてみましょうね。

<もちピザ>
<もちピザ>

(写真/品田裕美)

食べ方と食べ物で脳と味覚を育てる!
『子どもの頭がよくなる食事』

子どもの脳や身体、味覚は、日々の食事によってつくられます。一児の母であり、「味覚の育て方」の講座が大盛況のフードアナリスト・とけいじ千絵さんが、「集中して勉強する」「運動を楽しむ」「元気に過ごす」ための食べ方、食べるものをわかりやすく解説します。すぐに作れるレシピも40種類紹介!

■第1章 頭がよくなる食べ方
■第2章 脳と味覚はどう育つ
■第3章 お悩み別!親子で取り組む食育

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