「共働き子育てしやすい企業グランプリ2019」表彰式ルポ

日経DUALでは「待ったなしの少子化問題」と、内閣府も推進する「ワーク・ライフ・バランスを保ちながら生産性高く働くための働き方改革」という2つの視点で優秀な企業を応援する取り組みとして、第3回となる「共働き子育てしやすい企業グランプリ」調査を実施しました。今回は、5月17日に開催した表彰式＆シンポジウムの様子をお届けします。最終ページでは、審査員によるそれぞれの企業への評価を紹介します。

【共働き子育てしやすい企業ランキング特集】
（1）　「共働き子育てしやすい企業グランプリ2019」結果発表！
（2）　上位4位～25位を発表！共働き子育てしやすい企業
（3）　共働き子育てしやすい企業調査　全質問項目を公開！
（4）　丸井　進化を続ける「ワーキング・インクルージョン」
（5）　大和証券　トップダウンで男女ともに19時退社励行
（6）　リコー　信頼し合える風土づくりとリモート環境の両立
（7）　「共働き子育てしやすい企業グランプリ2019」表彰式ルポ←今回はココ！

経営者が働き方改革に真剣に取り組む時代に

　まずは、日経BP執行役員、日経xwoman発行人　高柳正盛による挨拶から始まりました。

高柳　日経BPは1988年の『日経ウーマン』創刊以来、働く女性を30年以上に渡って応援し続けてきました。『日経DUAL』が創刊したのは今から5年半ほど前ですが、女性活躍、働き方改革という言葉が社会のキーワードになる前から、共働きしやすい社会を広げていこうという取り組みとしてこの賞を作り、今回で3回目になります。

　アワードを重ねるにつれ、企業の考え方も急速に変わってきていることを実感します。特にこの4月には「働き方改革推進関連法」が施行され、多くの企業が真剣に取り組みを開始しています。また、社会や機関投資家の声も変化し、ESGとかSDGsという言葉が経営のキーワードとなり、これを実現できない企業は、社会・市場から評価されない時代になりました。もはやダイバーシティ推進、女性幹部登用がなくては、企業経営は成り立たない。ひいては共働き夫婦がしっかり働ける環境を作ることが重要になってきている 。こうしたことを、経営者自身が真剣に受け止めていることに、今までの潮流との違いを感じています。

　企業の取り組みのレベルが非常に高くなってきているなかでの審査は難航しました。今回表彰される企業は、まさに選び抜かれた企業です。このアワードが、皆さんの会社の改革に役に立つと同時に、働く女性・男性を勇気づけるものとなることを祈ります。

4月から働き方改革推進関連法を施行

　次に登壇したのは、厚生労働省、雇用環境・均等局、職業生活両立課長の尾田進さんです。

尾田進さん　少子高齢化・人口減少が進むなかで働き方の見直しが必須となり、今年の4月から時間外労働の上限規制や、年次有給休暇の取得促進などを盛り込んだ「働き方改革推進関連法」を施行しています。

　これは、ワークライフバランスを改善し、子育て・介護などさまざまな事情を抱える方々がより一層意欲をもって働くと共に、ひとりひとりがより良い将来の展望を持って働くことができる職場を目指すものです。

　本日受賞される企業の皆さんの、ワークライフバランスを保ちながら、生産性高く働く取り組みを他の企業でも広げていただき、子育てしやすい職場が日本中に広がっていくことを期待しています。厚生労働省としても、仕事や育児・介護を両立できる環境整備について、法律制度の周知や事業者の皆様の支援に取り組んでまいります。

　そして、日経DUAL編集長・片野温が今回の「共働き子育てしやすい企業グランプリ」の選考手順と経過について詳しく説明をしました。（企業ランキングの審査方法については「『共働き子育てしやすい企業2019』上位3社発表」をご参照ください）。

　続く表彰式では、特別奨励賞となるリコーと大和証券グループと、グランプリの丸井グループそれぞれに、日経xwoman発行人の高柳よりトロフィーが贈られました。そして、リコー・執行役員・人事本部長の辻和浩さん、大和証券グループ・常務執行役員の白川香名さん、丸井グループ・取締役専務執行役員・石井友夫さんが受賞スピーチを披露しました。