日経DUALでは「待ったなしの少子化問題」と、内閣府も推進する「ワーク・ライフ・バランスを保ちながら生産性高く働くための働き方改革」という2つの視点で優秀な企業を応援する取り組みとして、第3回となる「共働き子育てしやすい企業グランプリ」調査を実施しました。奨励賞にランクインした大和証券グループの取り組みをご紹介します。

【共働き子育てしやすい企業ランキング特集】
(1) 「共働き子育てしやすい企業グランプリ2019」結果発表!
(2) 上位4位~25位を発表!共働き子育てしやすい企業
(3) 共働き子育てしやすい企業調査 全質問項目を公開!
(4) 丸井 進化を続ける「ワーキング・インクルージョン」
(5) 大和証券 トップダウンで男女ともに19時退社励行 ←今回はココ!
(6) リコー 信頼し合える風土づくりとリモート環境の両立
(7) 「共働き子育てしやすい企業グランプリ2019」表彰式ルポ

<株式会社 大和証券グループ>
創業/1902年 本社/東京都千代田区 正社員数/9186人(女性比率は約43.3%)
全国の本支店等の拠点や、グローバルネットワークを通じて、個人・法人に向け、リテール、投資、資産管理などさまざまな金融サービスを行う。傘下には大和証券をはじめ、大和ネクスト銀行、大和総研などを持つ、業界第2位の証券グループ会社。

出産による女性の退職に危機感

 今回第2位となった大和証券グループ本社(以下、大和証券)では、社員の「生産性」「活躍度」「働きがい」の最大化を経営戦略に掲げ、経営トップが旗振り役となり、高次元のワーク・ライフ・バランスや女性活躍推進などに取り組んでいる。そんな中で特に目を引くのが、「19時前退社の励行」「男性育休取得100%達成(2017年・2018年)」という実績だ。

 こうした制度の立案、推進を行うのは「ワーク・ライフ・バランス推進室」。人事部 人事課 ワーク・ライフ・バランス推進室健康経営推進課 次長の村瀬理紗さんは、働き方改革に会社が着手した経緯について次のように話す。

 「以前は出産で辞めてしまう女性社員が多くいたのですが、証券会社のセールスには資格が必要で、資格を取得して一人前になったときに結婚や出産で辞めてしまうということは、会社にとっても本人にとっても非常にもったいないことでした。女性社員も、『やる気はあって仕事を続けたいけれども制度がないので続けられない』、『男性に比べて昇進や昇給が遅れ、会社からあまり期待されていないように感じている』、という状況があり、会社としても持続的な成長を維持するには女性の働き方にメスを入れることが不可欠だということで、2005年に経営戦略としての女性活躍推進が始まりました」

 さまざまな両立支援制度を整えるなかで浮き彫りとなったのは、長時間労働が前提なハードな職場環境だった。いくら制度があっても、長時間労働が前提では仕事と家庭の両立は難しい。そこで、2007年から管理職を含む全社員に対し「19時前退社の励行」が始まった。多くの社員が「絶対無理」と思っていた19時退社をどのようにして根付かせていったのだろうか。

大和証券グループ 人事部ワーク・ライフ・バランス推進室 健康経営推進課次長の村瀬理紗さん
大和証券グループ 人事部ワーク・ライフ・バランス推進室 健康経営推進課次長の村瀬理紗さん
<次のページからの内容>

● 19時退社が生み出した予想外の効果
● オンライン研修で資格取得支援
● 伸び悩んだ男性育休取得率、100%達成の秘策
● 女性社員への健康への配慮

ダイバーシティ経営や残業削減に成功している企業の実例が満載!
「共働き子育てしやすい企業」になるための実践ガイド2019

「共働き子育てしやすい企業グランプリ」調査の結果、上位25位に輝いた企業を徹底分析。
上位企業の施策を知ることで、共働き子育てしやすい企業の共通項が見えてきました。
更に、先進企業の人事評価のフィードバックシートなど、ここでしか見られない超実践シートも大公開します。

<レポート概要>
タイトル: 「『共働き子育てしやすい企業』になるための実践ガイド2019」
発行元: 日経BP
発行日: 2019年6月28日
ページ数: 200ページ
サイズ : A4
ISBN : 9784296103317

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