子どものタイプも大人のタイプもいろいろ

 「みらいフリースクール」では子どもたち10人につき1名の割合で、スクールサポーターと呼ばれるスタッフがつきます。スクールサポーターは、児童や生徒の遊び相手や相談相手をする児童相談員の役割を担っていて、経歴も年齢も様々。一日中、子どもたちと一緒に過ごします。

 「子どもたちは子育て経験のあるお母さん的存在を求めている一方、自分たちと年の近いお兄さん・お姉さん的存在も必要としています。同じ校舎には保育士や幼稚園教諭を目指す学生が通う『東京未来大学福祉保育専門学校』があるので、ここの学生たちにサポーターで入ってもらうこともあります。

 当フリースクールには色々なタイプの子が通っているので、サポーターの大人も様々な個性を持った人に来てもらっています。いろいろなタイプの大人がいれば、子どもも自分と相性の合う大人と出会うことができ、『この先生だったら話しやすい』『この先生だったら色々聞きたい』ということにつながっていくと考えています」

 フリースクールというところは、学習指導要領に縛られることがなく、自由な学習を展開できます。「みらいフリースクール」でも独自のカリキュラムに沿って1日が過ぎていきます。

 1時間目が始まるのは、9時30分。ホームルームに該当するものはなく、登校時間は自由です。5時間目が終わる15時までの間であれば、いつでも好きな時間に登校できます。

 下校時間も自由です。いったん登校した子は、体調不良を除いては一日が終わる5時間目までをここで過ごすことがほとんど。友達と関わるのが苦手な子は個室で過ごし、勉強も個室で行うことができます。

教室には3〜4名のスクールサポーターが常駐

自由課題の時間は好きなことを見つけるのが狙い

 時間割には自由課題という時間があります。「みらいフリースクール」の理念が最も顕著に表れているのがこの自由課題の時間です。

 自由課題というくらいですから、何をしてもよい時間です。「人に危害を与えるものでなければ何でもOKです。ゲーム機を持参して友達同士でマインクラフト をしている子もいれば、トランプをしている子、サポーターの先生と話をしている子、将棋を指している子、自分で持ってきた教材で自習している子など、本当に様々。一人ひとりが自由に過ごせる時間になっています」

 あまりにフリー過ぎる時間にこれも授業?と驚く記者に千田先生は、「自分が何をしているときが一番楽しいのか、あるいは、何が好きなのかを見つけるのが自由課題の時間です。中には何をしていいのか分からないという子もいますが、その場合はサポーターの先生たちが声をかけて、一緒に好きそうなものを探したりします」

 不登校の子は自己肯定感が下がっていることがとても多いので、自分自身を否定するのではなく、ありのままの今の自分でいいんだよというメッセージを受け止めてもらい、その中で好きなことを見つけるのが、自由課題の時間の狙いなのだそう。

 千田先生によると、ありのままの自分を受け止めてもらえる安心感からか、最初は自己主張がなかった子が、「こういうことをやってみたい」と言えるようになっていくのだそう。スタッフにとっても子どもの成長を感じられる時間になっているようです。

カードゲームに熱中する男子
話し合いと推理のみで展開していく人狼ゲームが男女、学年に関係なく盛り上がっていた