今の季節はゆっくり自然になじもう

タンポポの花を使って黄色の絵が描けた
タンポポの花を使って黄色の絵が描けた

 春は都会の公園にも色が増える季節です。花が咲き、生き物が少しずつ増えてきて、ゆっくり自然になじめる、いい季節だと思います。女の子、男の子を問わずに楽しめるおすすめの遊びが、「植物お絵描き」です。白い紙を公園に持っていきます。花を摘んで、つまんで花の汁を紙になすりつけるようにすると、クレヨンのように絵が描けます。タンポポなど色のある花はたいてい描けますし、クローバーの葉などの緑の葉でも描けます。

 誰かが花壇にちゃんと植えている花は取らないほうがよいと思いますが、雑草の類の花や、木から落ちた花なんかは使えますよね。絵を描き出すと「他に使える色はないかな」と好奇心をかき立てられて、公園をどんどん散策できます。しばらくすると紙の上で色が変わるものもあります。どの植物がきれいな色が出るのか、など試してみると楽しいと思います。

 単純に花や草を集めるのも楽しいですよ。子どもは採取が大好きです。特に女子は永遠に集めてますね。いっぱい集めて並べたり、おままごとしたり、投げたり。男子は、雑草の上をゴロゴロ転がり回るのも好きですね。季節の変化を体で感じられると思います。知らないうちに体も結構動かすことになりますよ。

(取材・文/小林浩子)

長谷部 雅一(はせべ まさかず)
有限会社ビーネイチャー取締役。1977年生まれ、埼玉県出身。
2000年から2001年にかけて世界一周の旅を敢行。東京都内などの保育園や幼稚園などで自然体験を通じてボディーバランス、感性、社会性などを育むネイチャープログラムを実施している。アウトドアイベントの企画・運営、研修講師、自然ガイドなども務める。
著書は『ネイチャーエデュケーション』(みくに出版)など。
5歳児のパパでもある。