2015年の発売以来、累計出荷枚数4億枚突破のヒットを続けている大人気フェイスマスク「サボリーノ 目ざまシート」。寝起きの顔に60秒間のせるだけで、洗顔、スキンケア、化粧下地まで完了する時短アイテムとして、忙しい女性たちの支持を得ている。その開発メンバーで2児のママでもある、宣伝部PRマネジャーの御殿谷りえさんのストーリーを前編・後編にわたりお届けする。

部門を越えた女性メンバーで結成された「女子開発ラボ」

 2015年に誕生した「サボリーノ」は「時短」をキーワードにしたコスメブランドだ。朝用フェイスマスクを皮切りに、5inシャンプー、ドライヤーの時間を短縮するヘアスプレー、60秒でエイジングケアができる夜用フェイスマスクなど、時短を切り口にしたさまざまなアイテムを世に送りだしてきた。

 ブランド開発に携わったのは、BCLカンパニーの社内プロジェクトチーム「女子開発ラボ」。「バラエティー流通でヒットアイテムを生み出す」という命題のもと、企画部、販売推進部、宣伝部、営業部などの多部署から5名の女性メンバーが集められた。メンバーの年齢層は当時、20代後半~30代前半。宣伝部の御殿谷りえさんは初期メンバーの一人だ。

 通常、化粧品の開発から販売までの流れは、企画部が商品コンセプトを考えて商品を作り上げ、販売推進部が営業戦略を立て、宣伝がPRするという3ステップ。「女子開発ラボ」プロジェクトは一気通貫型で進められたため、部門の垣根を越えた商品作りができたという。

 「“こんなコンセプトだと売りやすい・PRしやすい”といった、販売や宣伝目線の意見も商品作りに投影できました。当初のターゲットは仕事にプライベートに忙しい20~30代の女性。メンバーの等身大の悩みを商品作りに生かしていくことになりました」と御殿谷さんは振り返る。

宣伝部PRマネジャーの御殿谷りえさん
宣伝部PRマネジャーの御殿谷りえさん