コンセプトから味、容量、ネーミングに至るまで子育て中のママたちと一緒に作り上げた味の素AGFの「ブレンディ とけた!」シリーズ。消費者との4回にわたる座談会を経て生まれた商品は、子どもの孤食や親子のコミュニケーション不足に悩む消費者に好評という。開発をスタートした前編に続き、後編では試作品から完成品に至るまでのプロセスと、パッケージデザインや商品名に込められた思いなどをお伝えする。

「コミュニケーションツール」の位置づけが明確に

 味の素AGFのECビジネス部商品開発グループ長、山本倫子さんが、商品開発の第2回の座談会を企画したのは昨年3月。2019年末から、海外でじわじわと広がり始めた新型コロナウイルスの影響が日本にも及び、自社サイト会員の「AGFパートナー」との座談会としては初のオンライン開催となった。

 「参加してくれたのは、第1回に引き続き5~10歳以下の子どもを持つ計16人のママたちでした。4人ずつ4つの時間帯・グループに分かれて意見を出し合ってもらいました。初めてのオンライン開催で、皆さん緊張ぎみだったのですが、だんだん慣れてきて活発な意見交換が行われました」(山本さん)

 その際のテーマは、商品のコンセプト固め。前回の座談会で「子どもとのコミュニケーション不足」に悩む声が複数上がっていたことを受け、社内で作成したコンセプト案に対して感想を聞いた。「座談会を開催したのは、ちょうど全国の小中学校と高校、特別支援学校に臨時休校の要請が出ていた時期でした。ママが在宅勤務をするかたわら、多くのお子さんも家にいてオンライン授業に取り組んでいたことから、親子のコミュニケーションを見直す家庭が増えていたことがあり、ヒントをたくさんもらいました

 例えば、「子どもとほっと一息つくとき、会話のきっかけになるような商品だったらうれしい」といった意見は、パッケージ開発に大きな影響を与えた。

 「商品を味わうことで会話が生まれるのはもちろん、商品そのものが会話のきっかけになるようにしたいと考えて、パッケージに会話の種を仕込むことにしました。パッケージに書いてあることについて子どもが聞いたり、親が教えてあげたりするイメージです」

ECビジネス部商品開発グループ長の山本倫子さん(左)、と開発研究所商品開発部ミックス・ティー開発グループ⻑の中村厳海さん(右)
ECビジネス部商品開発グループ長の山本倫子さん(左)、と開発研究所商品開発部ミックス・ティー開発グループ⻑の中村厳海さん(右)

 また、意見交換と併せて、試作品を子どもと一緒に試飲してもらうホームユーステストも実施したところ、子育ての当事者だからこそわかるさまざまな意見が上がってきたという。

 「子どもに毎日飲ませることを考えると、ちょっと甘すぎる」「量が多くて、飲みきれないかもしれない」「子ども用のマグカップで150mlでは、カップのふちまでいっぱいになってこぼす危険がある」

 そこで、甘さを少し控えめにし、牛乳の量も150mlから120mlに変更。開発研究所の中村さんを中心に再び試作を開始した。

次ページから読める内容

  • パッケージデザインやネーミングに消費者の声を反映
  • 多彩な使い方で親子のコミュニケーションを演出

続きは、日経xwoman登録会員の方がご覧いただけます

ログインはこちら
日経xwoman申し込み
もっと見る