味の素AGFが、子育て中のママたちと共同開発した子ども向けスティック飲料「ブレンディ とけた!」。スティック1本を牛乳に溶かし、育ち盛りの子どもに必要なカルシウム、鉄、ビタミンDを補給できるという。同社初の子ども向けスティックに関わったECビジネス部商品開発グループ長の山本倫子さんと開発研究所 商品開発部ミックス・ティー開発グループ長の中村厳海さんに、商品化までのストーリーを聞いた。

おいしいこと、楽しいことが絶対条件

 核家族化や共働き家庭の増加で、家族と暮らしているにもかかわらず子どもだけで食事をとる「孤食」の場面もあるなど、生活スタイルが多様化している。孤食には好き嫌いの増加や栄養の偏りによって健康面・身体面に問題が起きるリスクがあるほか、親子間のコミュニケーション不足にもつながる。

 こうした課題に、飲料開発の面から向き合うべく市場調査を始めた同社ECビジネス部商品開発グループ長の山本倫子さんは、「共働きの30代・40代の世帯に聞いたところ、子どもの健康や栄養を補助するおいしい飲料を期待する声が多かった」と話す。

 「やむを得ず子どもが一人になる時間も、できるだけジュースやお菓子は控えて、体に良いもの、成長をサポートしてくれるものを食べたり飲んだりしてほしい、というのが親御さんの本音でしょう。ただ、子どもは『健康に良いから』というだけでは飲んでくれません。子どもが進んで飲む商品にするには、おいしいこと、楽しいことが絶対条件だと思いました」(山本さん)

ECビジネス部商品開発グループ長の山本倫子さん(左)、と開発研究所商品開発部ミックス・ティー開発グループの中村厳海さん(右)
ECビジネス部商品開発グループ長の山本倫子さん(左)、と開発研究所商品開発部ミックス・ティー開発グループの中村厳海さん(右)