子連れ旅行には行きたいけれど、子どもも楽しめるお出かけ先が分からない。そもそも泊まりで出かける余裕がない――。

 そんなDUAL世代にピッタリなのが、「半日旅」という旅のスタイル。『東京発 半日旅』(ワニブックス)の著者で旅行作家の吉田友和さんは、思い立った瞬間にでも出かけて、半日くらいで帰ってこられる、そんなお手軽で気まぐれな旅を「半日旅」と定義しました。この連載は、そこに“子連れ”という要素を加え、DUAL世代もすぐにでも出かけたくなるような旅ルポをご紹介します。

 第4回のテーマは「海&山にお出かけ」です。フェリーや海遊び、地元漁協の運営する“漁師飯”などを堪能した上編に続き、下編ではいよいよ鋸山に登ります。

半日旅について語った、吉田さんの過去インタビューはこちら
気ままに楽しむ「東京発“子連れ”半日旅」の魅力
“子連れ半日旅”はハプニングも思い出に

「東京発“子連れ”半日旅」の3箇条
●旅先は子連れで訪れることが可能な場所であること
●夕食は自宅で取ることができるくらいのスケジュール感であること
●テーマパークなど人が多く集まる場所は基本的には行かないこと

思い出はプライスレス!

 海も山も両方楽しむ欲張りな旅、海遊びや海鮮ランチを堪能した“海編”に続き、今回は“山編”である。目指すは船が着いた金谷港から至近にそびえ立つ鋸山だ。

 上編でも書いたが、鋸山を選んだ理由の一つにロープウエーの存在がある。この手の乗り物は子ども心をつかむうえでは鉄板と言えるだろう。

 それに、真夏ということで、できるだけラクをしたいという心理状況も後押ししていた。正直に告白すると、こちらのほうがより切実だ。麓から頂上までは歩いて登ることもでき、しかも鋸山は標高が330メートルと低く、登山コースとしては初心者向けといわれている。とはいえ、この猛暑の中、子どもを連れて山登りなんてする気にはとてもなれない。

 山だけならまだしも、今回は海も楽しむという両立旅である。ショートカットできるところは積極的に省略していき、なるべく“いいとこ取り”するのが半日旅の基本姿勢なのである(決してラクをしたい、だけではない)。

ロープウエーに乗るのは人生初

 ロープウエーの運賃は片道500円、往復だと930円と少し安くなる。6歳未満の子どもは無料だ。

 乗車前には一組ずつ記念撮影をしてくれる。観光地でよくある、帰ってきたときには早くも写真が仕上がっていて、その場で購入できるサービスだ。こういうのは向こうも「あわよくば買ってくれるだろう」くらいのものだろうが、わが家ではほとんど毎回買わされている気がする。今回も当然のように購入してしまった。一枚1100円と決して安くはない。でも、思い出はプライスレスなのだ! と自分を納得させる。

 長女は乗車前こそハイテンションでそこら中を走り回っていたが、いざロープウエーが動き出すと不安を覚えたのか、椅子に座ったまま窓の外を眺め、固まっていた。

 「どこへ行くの?」

 そう聞かれたので、これから山の一番高いところまで行くんだよと教えてあげた。最近は言葉もほぼ完全に理解しているし、こちらが想像する以上に飲み込みが早いので、彼女なりにすぐに状況を把握したようだった。

早くも素晴らしい眺めが目の前に!

 ロープウエーは15分間隔で運行している。最終は17時。乗車中はガイドさんがマイクであれこれ解説してくれたが、子どもが一緒だとそれをじっくり聞いている余裕はない。グングン上昇していき、あっという間に山頂駅に到着したのだった。

次ページから読める内容

  • 涼しさ、という観点では海より山に軍配
  • 14キロ以上ある長女を抱っこして勾配のきつい上り坂を上る苦行

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