子連れ旅行はしたいけれど、子どもも楽しめるお出掛け先が分からない。そもそも泊まりで出掛ける余裕がない――。

そんなDUAL世代にピッタリなのが、「半日旅」という旅のスタイル。『東京発 半日旅』(ワニブックス)の筆者で旅行作家の吉田友和さんは、思い立った瞬間にでも出掛けて、半日くらいで帰ってこられる、そんなお手軽で気まぐれな旅を「半日旅」と定義しました。この連載は、そこに“子連れ”という要素を加え、DUAL世代もすぐにでも出掛けたくなるような旅ルポをご紹介します。

最終回となる今回のテーマは「東京観光」です。

半日旅について語った、吉田さんの過去インタビューはこちら
気ままに楽しむ「東京発“子連れ”半日旅」の魅力
“子連れ半日旅”はハプニングも思い出に

国内でも本物の英語に触れられる場所

 長女の中で最近ちょっとしたブームなのが英語だ。

 「みどりはええと……グリーンだよ。あかはねえ、レッド」

 まだ単語を口にする程度だが、発音も結構しっかりしている。いつの間に覚えたのだろうかと驚かされる一方、せっかくなのでもっと英語に触れさせてあげたい気持ちが芽生えてきた。

 そこで思い立ったのが東京観光だった。英語なのに東京観光? と不思議に思われるかもしれないが、灯台下暗し。今や都内の観光地は外国人だらけで、日本でありながらも英語が飛び交うスポットと化している。だから、手っ取り早く英語に触れたいなら、東京観光は案外うってつけなのではないかと思ったのだ。

 それに冷静に考えてみると、これだけ頻繁に旅をしているのに、東京の観光地なんて普段はほぼ無縁の存在である。住んでいると案外行かないものだから、あえて見て回るのも面白そうな予感がした。

 どうせなら、東京観光の定番スポットを巡りたい。例えば東京タワーや歌舞伎座、街でいえば銀座や築地など。日本へ観光に来た外国人が必ず見に行くようなところが理想的だ。それらを効率良く回れる方法として、わが家が注目したのが「スカイバス」だった。真っ赤に塗られた2階建てバスは、東京の街中でもたまに目にするから、実は前から気になっていたのだ。

 スカイバスでは、都内の主要な観光地を順にたどるコースがいくつか組まれている。今回は「東京タワー・レインボーブリッジコース」に申し込んだ。料金は、大人1800円、子ども800円。所要時間は約50分だ。土日は1時間に1本程度のペースで実施されている。

 ツアーでは途中下車はせず、屋根のない2階席から見学する形だ。子どもをあちこち連れ回すのは大変だから、バスに乗っているだけで観光できるのは手軽でいい。それにオープンエアのバス自体が、乗り物として物珍しさがある。好奇心旺盛な子ども心に訴えるものがあるに違いないと期待しつつ、乗り場へと向かったのだった。

東京観光に、いざ出発!