「サッカーの基本は『ボールを止めて蹴る』という動作です。その基本ができないと次のことはできません。レンガを積み重ねて家を造るときに一つでも抜けていたら完成しないように、基本練習ができていないと次には進めません。その繰り返しです。基本の練習からベストを尽くす。サッカーを通して、どんな状況に置かれても常にベストを尽くす姿勢が身に付きました」
その姿勢は子育てにおいても変わらない。「子育ては大変なことも多いけれども、例えば『去年の今』はもう二度と戻ってきません。『あの時こうしておけばよかった』という悔いが残らないようにしたいです」
子育てを始めてからは、人に頼る、甘えることの大切さも実感している。「悩んだり困ったりしたときは、一人で抱え込まず、夫や周囲の人などに相談したり、うまく甘えるのが良いと思います」
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産後、数カ月ごろから少しずつ仕事を再開した澤さん。後編となる次回は、澤さん夫婦の「チーム力」と「キャリア」について話を伺う。
取材・文/小林浩子(日経DUAL編集部) 写真/稲垣純也