犬山紙子さんのエッセーと夫・劔樹人さんのマンガをお届けしている本連載。今回は犬山さんが、経済的に苦境にある人や団体が支援を受けることについて考えます。

新型コロナの給付金の寄付先を検討しています

 新型コロナの影響が続いています。今、「頑張ってください」「応援しています!」という言葉だけではどうにもならない状況の業種・人がたくさんいて、それに対してさまざまな人がアクションを起こしています。最近、寄付したり、クラウドファンディングに参加したりした人も多いのではないでしょうか。

 わが家はというと、私は地方やイベントの仕事などがなくなってはいますが、テレビはリモート、書き物は変わらずといった感じです。というわけで、私・夫・娘分の特別定額給付金30万円分は丸々寄付する方針に、夫と話し合って決めました。どこにどれだけ寄付をするか、というのを今詰めていますが、なるべく早く寄付せねば。国民に給付をしたら、それによって助かる人がいて、経済も回って、そして寄付も盛んになることを国に示したい、そんな気持ちもあります。そして必要な人たちにはさらなる給付で手を差し伸べてほしい。

 寄付したい先はたくさんあって、決めるのはとても難しいです。医療支援、被災地支援、ひとり親家庭の支援、コロナの影響が直撃している業種……。社会的養護が必要な子どもや親を支える団体も、今、かなり厳しい状況であるところが多く、存続の危機にあるという悲しい話も耳にしました。今まさに必要とされている場なのにと思うとやりきれません。

 「どこが困っているか」が可視化されにくいのもどうにか解決できないでしょうか。困ったときは何よりも周りに相談することが大切です。困ったら自動的に支援が受けられるわけではなく、まずは困っていると認知される必要があるからです。

 最初から行政に出向くのが理想ですが、行政とのやりとりに慣れていない人は、ハードルが高く感じてしまう。私もこんな原稿を書いてますが、役所での手続きが心底、苦手です。余談ですが、フリーランスになって一番しんどいのは、役所での手続きを自分でやることが増えることだったりもします……。

イメージカット
イメージカット