新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、政府は小中高校などに臨時休校を要請し、学童を持つ親には大きな衝撃が走りました。保育所については開所を要請していますが、感染のリスクがないわけではなく、幼児を持つ親もこれからどうなるのだろうという不安を感じているのではないでしょうか。そこで、本連載でおなじみの犬山紙子さんが緊急寄稿。不安を持つ親が冷静になることの大切さや、ニュースや発表をどのように読み解けばよいかを語ります。

医療は? 親の仕事、収入は?

 先週末、全国の小中高校などに臨時休校の要請をするというニュースが入ってきました。新型コロナウイルスの感染拡大予防に伴うものです。しかし、共働きの家庭はどうするのか、ひとり親家庭はどうするのか、学童のキャパシティは大丈夫なのか、これにより医療従事者が出勤できない場合はどうするのかといった不安も一緒に社会に広まっています

 「こうした措置に伴って生じるさまざまな課題に対しては、政府として責任をもって対応してまいります」という総理の言葉がありましたが、その言葉だけではもちろん不安は解消されず、具体策がどうなのかを求める声が多く聞かれます。

 後に、休校のために仕事を休んだ保護者に対して、日額8330円を上限に賃金の補償対策が⽰されましたが、こういった実⾏可能な⽅法を発表時に⽰さないのは不安をあおるばかりであると改めて感じます。フリーランスの家庭は今も心配かと思います、適応外ではないかと。臨時休校の発表後、各家庭、学校、そして⾃治体も混乱していた様⼦です。学童保育にも開所要請が出ていますが、広くはない空間に⼤勢の⼦どもたちが集まるため、感染のリスクはあります。

 経済的な影響も心配です。2019年10~12月GDP(国内総生産)が6.3%マイナスというすこぶる悪い数値が出て、そこに新型コロナウイルスによるさらなる打撃。深刻な被害を受ける中小企業や個人事業主もいるはずです。※それについては経済産業省が資金繰り支援を5000億円規模で行うとのことです。相談窓口もあるので、心配な方は遠慮などせず相談を。