近年注目されているのが、わが子に過剰な期待と負担をかけ、結果として子どもの心を傷つけてしまう、いわゆる「教育虐待」です。この連載では、子どもを思う、よい親だからこそしてしまう恐れのある「教育虐待」について、マンガを通して考えていきます。東京成徳大学教授で臨床心理士の田村節子先生の解説と併せてお読みください。今回は、子どものときに教育虐待を受けていた親の体験を基にしたエピソードです。

エピソードvol.7 ウソをつくのはなぜ?

 最近のお父さん、お母さんは「月月火水木金金」という表現をご存知でしょうか、もとは、戦争中の歌ですが、現代でも「休みなく働く」という意味で使われています。でも今は働き方改革の時代です。大人だったら、そんなことはなくなっていますが、子どもの世界ではどうでしょう。1週間ぎっしり習い事があるということは珍しくないのでは? 親に強いられた習い事や塾ばかりだとしたら、子どもはとても苦しいでしょう。ウソをついて休む、テストを隠すといったこともあるかもしれませんね。(節子先生)