「男の子がワンピースを着ることをダメと思う人」は、0人だった

Q:男の子がワンピースを着ることをダメと思う人 …0人
Q:男の子がワンピースを着たら「気持ち悪い」と思う人 …30人
Q:男の子がワンピースを着たら「かわいい」と思う人 …7人
Q:男の子がワンピースを着たら「かっこいい」と思う人 …1人

 息子の感想は「男の子はワンピースを着ちゃダメと思う人が、もっといるかと思ったら、全然いなかったのはちょっと驚いた。あと『かわいい』と思う人も予想より少なかった。『かっこいい』がいるのは意外だったかな」でした。

 興味深いのは「ダメではないけれど、気持ち悪い」という大多数の子どもたちの反応です。これは、他人の行動の自由を認めつつ、自分はそれを好きではないという感想を持つ子どもが多いことが分かります。子どもたちの冷静な回答から、大人のほうが学ぶところがあるかもしれません。

 ちなみにこの日、息子は下校後に妹のワンピース(白と紫)に着替えて、再び学校に行きました。理由は「何となく面白そうだから」というもので、本を読んで自分も試してみたくなったようです。6年生の女子から「頭おかしくなった?」と言われたときは「うるさい、いいだろ!」と言い返し、その後、クラスメートたちからは、男女ともに爆笑で迎えられた、ということでした。そして担任の先生(男性)は「かわいいね」と言ってくれたそうです。

 『ワンピース戦争』が刊行されたのは1993年。今からちょうど25年前のことでした。今では、学校の先生も研修で男女共同参画やジェンダーについて勉強している方が増えています。子どものランドセルの色も多様化してきました。子どもも先生も、かつてより自由に自分らしさを認めて生きられるようになっているように思います。

これが小4の息子が着ていった「妹のワンピース」。息子が着ると、チュニックみたいな感じになります。「これ、着てたら、僕だって全然ばれなくて面白かった」ということです。仮装みたいなイメージでしょうか
これが小4の息子が着ていった「妹のワンピース」。息子が着ると、チュニックみたいな感じになります。「これ、着てたら、僕だって全然ばれなくて面白かった」ということです。仮装みたいなイメージでしょうか