中学受験には親のサポートが不可欠。でも、共働きのデュアラーは仕事との両立が大変! 自分なりには一生懸命やっているつもりだけど、本当にこれでいいの? そんな親たちが知りたいのは、“中学受験の親”を経験した先輩デュアラーのリアル体験。

そこでDUALでは、この春受験を終えたばかりの“先輩・中学受験親”に、共働きの中学受験について根掘り葉掘り聞いてみました。共働きのリアル中学受験をお伝えします(取材対象者はすべて仮名。学年や年齢は取材当時)。

《プロフィル&共通データ》

母:寺西真美さん(43歳・金融)

娘:寺西葵ちゃん(2019年4月より中央大付属横浜中へ進学)

【家族】父(43歳・メーカー)、実母(72歳)

【通塾】小3~小5の5月 早稲田アカデミー →小5の6月~サピックス

【受験校】1月10日 浦和実業中(特待)=◎ 2月1日午前 中央大学付属横浜中学=◎ 2月1日午後 大妻多摩中=◎ 2月2日 明治大学明治中=× 2月3日 明治大学明治中=×

【受験総費用】370万円(4年間)

【習い事】英語(3歳~小3)、体操(3歳~小3)

【受験以前の環境】小1~小2 算数(個人塾)

公立への不信感。より良い環境を与えるなら大学付属中へ

日経DUAL編集部(以下、――) 中学受験を考えたきっかけは何ですか?

寺西真美さん(以下、寺西さん) 公立小学校は良くも悪くも平等主義で、勉強が得意な子も苦手な子も同じように評価されることが多いと思います。でも、本来はみんな同じということはありえないですよね。能力ごとに伸ばし、競争していかなければ、人は成長できません。娘は低学年の頃から学校の勉強では物足りなかったようで、「もっといろいろ勉強をしたい」と言っていました。私立であれば、同じ学力層の子と切磋琢磨(せっさたくま)できると思い、中学受験を選択しました

 大学付属校を志望したのは、中高でのびのび過ごしてほしいと思ったからです。第1志望校の中央大学付属横浜中学は、大学の学部も充実していますし、通学の利便性も、学校の雰囲気もわが家にぴったりの学校でした。

―― 受験勉強はどのように進めていきましたか?

寺西さん 小1から小2までは個人塾で算数を習っていました。中学受験塾に通い始めたのは3年生からです。わが家は中学受験をするという選択は早いうちから決まっていたので、受験勉強がスタートしたのと同時期に習い事はやめました。最初に通った早稲田アカデミーでは、S、C、Bといった上中位クラスを行ったり来たりしていました。早稲アカも悪くはなかったのですが、これから本格的な受験勉強が始まるのを前に、転塾するか悩みました。