小学3年生で始めたパソコン。苦手な絵だって上手に描けた!

──そもそもパソコンと出会われたのはいつ頃ですか?

大関 パソコンを始めたのは、小学3年生の頃。両親がともにパソコンを使う仕事をしていたこともあり、Windows Meが発売されたタイミングで親が自宅用にパソコンを購入したんです。結局両親は仕事で忙しく、使っていたのはもっぱら私でした。

「初めてパソコンが自宅に来たのは、小学校3年生の時」と振り返る大関さん。ご両親は職場でパソコンを使い、自宅では使わなかったので自分専用だったとか。
「初めてパソコンが自宅に来たのは、小学校3年生の時」と振り返る大関さん。ご両親は職場でパソコンを使い、自宅では使わなかったので自分専用だったとか。

──子どもの頃はパソコンで何をしていましたか?

大関 最初にはまったのは、画像編集ソフトやグラフィック編集のソフト。親に頼んで教本を購入してもらい、見よう見まねでやり方を覚えました。

 もともとファンタジーの本を読むのが好きだったので、画像編集ソフトを使って、実在しない景色など自分の世界を作ることが面白かったんです。当時一番仲が良かった子が、とても絵が得意だったのですが、私はどちらかというと下手な方でコンプレックスがありました。絵を描きたいけれど、上手に描けない。でも、パソコンなら好きな景色の写真を集めてきて、合成をすれば1つの絵を簡単に創ることができます。

 小学校3年生の夏休みの自由研究では、画像編集ソフトを使って画像加工をする方法を資料にまとめて提出しました。

小学5年生でMOSを取得。パソコンの授業で先生に聞かれることも

──Microsoft Officeはいつ頃から使っていましたか?

大関 もともとパソコンに入っていたので、購入してからすぐにWordやExcelを使っていました。親からMOS(Word、Excel、PowerPointなどの利用スキルを証明する資格、マイクロソフト オフィス スペシャリスト)のことを教えてもらい、せっかくなら取ろうと思ったんです。そのために、親がパソコンの家庭教師をつけてくれて。小学5年生のときに、大人に混じって試験を受け、無事に取得することができました。

 小学校のときに、パソコンの授業があったのですが、わからない生徒が先生に質問し、先生がわからなければ私に聞いてくるという状況でした(笑)。

 中学校3年生のときに、神奈川ビジネスオーディションに応募したのですが、もちろんプレゼン資料はPowerPointで作りました。

ホームページで小説を発表。ウェブの世界なら容易に表現することが可能

──中学生の頃はパソコンでどんなことをされていましたか?

大関 その頃には自分用のパソコンを買ってもらっていて、HTMLでホームページを作っていました。小説をWordで書き、仲のいい女の子に挿絵を描いてもらい、自分のホームページで発表していましたね。ホームページは何個も立ち上げていました。誰も来ないのに掲示板を作ったり、カウンターを作って自分でキリ番をゲットしたり。もう死語ですけど(笑)。

 Wordで小説を書くときも、いちいちキャラクターごとにセリフの色を変えたり、挿絵を貼付けたり。そのまま印刷をしても見栄えがよくなるようにしていましたね。パソコンを使うのが楽しくて、いつもパソコンの前にいました。

──パソコンのどういったところが楽しかったのでしょう。

大関 何をやるにも“紙ベース”だと時間がかかるし、なかなか実現できないことが多いのですが、パソコンやウェブの世界なら容易に表現することができます。掲示板やカウンターも作れるし、BGMだって流せる。作りたいものを、五感でできてしまうところが楽しかったんだと思います。

 いま思うと、普通の子どもが遊ぶことを、私は全部ウェブに置き換えてやっていたんですよね。みんなが「シルバニアファミリー」で家を作るときに、私はウェブ上の積み木で自分の家を作っていました。

 パソコンなら物理上の制限もないし、自分のイマジネーションに忠実に再現することができます。たとえば、レゴを使って何か作りたいと思っても、まずはレゴを買わないといけない。家の中に池を作りたいと思っても、現実世界ではできない。

 でも、オンラインの世界ではその場で検索をしてアプリケーションを見つけて作ることができます。しかも、ゼロからイチを生み出すのは難しくても、パソコンならなんとなく頭の中にあるものを表現できる。作曲ソフトやタイピングソフトなど、やりたいと思ったらパソコンで何でもやっていました。