家事も育児も仕事も完璧にこなすスーパーパパは、目指さなくていい。

今回の特集ではここまで、やめる習慣、始める習慣についてさまざまなアドバイスをもらってきましたが、ここからは実際に「仕事」や「働き方」を変えたりやめたり始めたりすることで、いい家族関係を築いているパパたちに直撃しました。

肩の力の抜けたパパたちは、「妻や子どもを大切にすることは、キャリアを諦めることではなく、次のステージに進むこと」ということにいち早く気付いているのかもしれません。

まずは、銀行勤務のパパ、元大手広告代理店勤務で起業したパパ、メーカーへ転職しさらに外資系への転職を決めたパパの3人に、「やめたこと」「始めたこと」を聞いていきましょう。

【行動から変える パパの「やめる習慣、始める習慣」】
(1) 家族が笑顔でいるために「やめる」ことから始めよう
(2) 残業、家事、完璧主義…まず手放すべき6つのこと
(3) 「妻のニーズ」を聞きながら上手に“サボる”方法
(4) 働き方、妻との関係 子ども誕生で変えたパパ3人 ←今回はココ
(5) 妻留学でワンオペ経験パパも 転換点は妻だった

転職で家族時間が1日3~4時間増えたパパ

「二人の命を預かる重さ」を抱えた妻の不安解消! キャリアも充実

 まずはメガバンクから、昨年あおぞら銀行に転職した2児のパパの登場です。フレックスタイム制の導入を進めているあおぞら銀行で同制度を積極的に活用し、通院や急なお迎えにも対応しています。

あおぞら銀行 クレジット投資部 干場崇史さん

家族構成:干場さん(37歳)と妻(36歳)、長女(3月で4歳に)、次女(3月で2歳に)の4人家族
ここを変えた:メガバンクからあおぞら銀行へ転職
ここが変わった:1日3~4時間、家族と過ごす時間が増えた
平日タイムスケジュール:転職前は家を出るのは朝7時前で帰宅は22時ごろ。現在は7時半ごろ子どもと一緒に家を出て保育園に送り、8時30分には出社(定時は8時50分~17時15分)。遅くても19時ごろに退社。

 「転職は二つの軸で決めました。一つは興味のある分野でキャリアを伸ばしたい、専門性を伸ばしたいということ。もう一つが家庭での時間をもう少し増やしたいと思ったことです」と干場さん。

 あおぞら銀行には、二つの軸を満たす環境があると分かり、縁あって転職。専門性の高い業務を行いながら、市場全体の把握も必要とされる現在の職種は、見識が広がり、学ぶものが大きいそう。

 働き方も激変。転職前は朝7時前に家を出て、夜は食事を外で済ませ22時ごろ帰宅。平日は家族に会えない日々が続く中、「二人目が生まれ、妻が『一人で二人の命を預かることが不安』と口にするようになり、負担の大きさを感じていたんです」

<次のページからの内容>

● 転職で家族時間が1日3~4時間増えた
● 飲みに行く前にいったん帰宅しお風呂に入れられる
● 起業で3人の子どもの成長に合わせた働き方を始めたパパ
● 1週間の妻の海外出張で3人育児のワンオペも経験
● 夜型生活から朝型生活へ。転職でWLBも年収もアップしたパパ
● 3人のパパ、それぞれの「やめた」「始めた」4つのポイント