4児の父として、家事育児に主体的に取り組むイクメン代表との呼び声も高い、俳優の杉浦太陽さん。そんな杉浦家の家庭円満の秘訣を伺う連載がスタートします。

杉浦さんの家族愛、夫婦愛の根底にあるのは「妻を大切にすることが、家族全員の幸せにつながる」という“妻ファースト”の考え方。第一回は、何事も子ども中心になりがちな家庭生活において、なぜ妻を最優先するべきなのか、具体的にどうすればいいのかについて伺いました。「妻のニーズに気付けない」とお悩みのパパ、夫婦円満を願うママにもヒントになる話が満載です。

家庭円満の一番の近道は「妻の笑顔を大切にする」

 日経DUAL読者の皆さん、初めまして。杉浦太陽です。わが家は結婚12年目で、小学5年生の女の子、小学2年生と保育園の男の子、昨年末に生まれたばかりの3カ月の男の子がいる、6人家族です。いつの間にか「イクメン」といわれるようになり、いろいろな賞を頂いたりしましたが、僕自身は自らイクメンと名乗ったことはありません(笑)。

 でも、僕がイクメンといわれるようになったあたりから、世間のパパたちの意識や考え方も少しずつ変わっていったことは感じています。街中で抱っこひもを着けるパパも当たり前に見かけるようになりましたし、育児用品や医学も進歩して、第一子が生まれた11年前と今では、世の中が様変わりしたように思います。そういう意味では、いい時代になったなと感慨深い思いがあります。

 ただ、時代が変わっても、家庭の悩みは尽きないもの。おしどり夫婦なんて言われる僕も、夫婦関係で悩んだことは何度もありました。そこで僕が見つけた答えが「妻ファースト」という考え方でした。

 子どもができると家族の中心が子どもになって、夫婦関係や妻のケアは後回しという家庭も多いと思います。でも実は、妻の笑顔を最優先することが、家庭をうまく回す一番の近道なんです。よく“夫は一家の大黒柱”なんて言いますが、本当の大黒柱は妻。もちろん、子どもたちにとって頼りになるパパでいる必要はありますが、「俺が大黒柱だ」なんて偉そうにしても、全く意味がありません。

 誤解してもらいたくないのですが、だからと言って「妻のご機嫌取りをしろ」と言っているわけではないんです。あくまで「妻の笑顔を大切にする」ということなんです。