第2保活はテクニックよりもメンタル勝負

 ただ働きたい、働かなければいけない。それなのに、どうしてそれがかなわないのか。怒り、不安、焦り、いろいろな感情が湧いてくる中で、落選によって自分が否定されたと感じ、自分が悪かったんじゃないか、周りより劣っているのではないかと思い込んでしまう人も多いようです。

 しかし山下さんは「あなた自身への評価とは一切関係ないことに気づいて! モヤモヤを抱えたままだと、できることもできない、生産性が落ちるということになるので、気持ちを切り替え次の手を打ちましょう」とアドバイスします。

 セミナー参加者のCさん(中央区日本橋エリア在住)は、11カ月になる第二子の1歳児クラスに13園申請して、すべて希望はかなわず。2月8日に通知を受け取った週明けに区役所へ行き、自分の敗因と順位を確認するなど、すぐさま次の行動に移したそうです。

 「長男は春から小学校入学できょうだい加点が使えないので、だいぶ選択肢を広げて申し込みました。区の在住歴も10年で、地域のイベントや役員も積極的にこなしてきたので、まさか入れないなんて…と本当にショックでした。区の公表結果を見たら、中央区であぶれている1歳児は400人。これで入れるわけがないですよね。ショックだし、怒りもあるし、これは何なんだろうと。落選通知以降は、長男が楽しみにしていたスキー旅行もすべてキャンセル。土日は0歳児を抱えて、ひたすら夫婦で手分けして保育園回りをしています。長男が卒園を控えて式の練習などを頑張っているのに、正直それどころじゃない状況です」

 「Cさんのように上手に気持ちを切り替えて、絶対に足を止めないと心を強く持つ姿勢こそが、第2保活に必要なこと」と山下さんは強調します。「保活は戦略のみでは語れなくて、いかにしらみ潰しに行動したか、アクションの量が結果を生む部分も大きい。マラソンのように走り続けた人に結果が出るんです。第2保活の今は、マラソンで言うとゴール直前の区間。ここから量を稼ぐのは難しい部分もあるので、歩みを止めないのがとにかく重要です」

セミナー開催中、参会者たちの子どもを隣室で預かる託児スタッフ
セミナー開催中、参会者たちの子どもを隣室で預かる託児スタッフ