「保育園落ちた、日本死ね!!!」から3年。今年の認可保育園の入園可否が出るこの時期、ホッとしている人も、希望がかなわなかった人もいることでしょう。そんな中、「認可園に入れなかった、どうしたらいい?」という声に応える、「ここるく」代表で保活アドバイザーの山下真実さんのアドバイスを交えながら、今年の保活事情と今からでも間に合う第2保活のメソッドをお届けします。

加点の有無が明暗を分けた

 人気のレストランと提携して託児付きランチプランを提供する「ここるく」。利用会員の多くを占める育休中のママたちのリアルな声を山下さんが紹介してくれました。

 「保活激戦区で1歳児クラスは絶望的と聞いていたので、0歳児クラスで申請したが全滅。タワーマンションの建設ラッシュで、このエリアは加点ありからの戦いだと言われた」(川崎市中原区在住の会員)

 「フルタイム共働きであれば、0歳児クラスはだいたい入れていた印象だったが、私が申請した認可園はすべてだめ。居住歴が1年未満と短かったことが影響したのかも?」(調布市在住の会員)

 ここるくが2月22日に緊急開催した保活セミナーに参加したAさん(品川区在住)も、「認可と認証を合わせて7園、1歳児クラスで申請しましたが、入れませんでした。そもそも申し込みの段階で役所窓口で『難しいかも』とは言われていたので覚悟はしていたのですが……。1歳児クラスはきょうだい加点ありの人で埋まってしまい、周りでも加点なしの人は全滅だったようです。区内に定員割れしているエリアはあると聞いたのですが、通勤経路とは真反対になるので、現実的ではありませんでした」と厳しい状況を話します。

 日経DUAL読者のBさん(目黒区在住)は、「通える範囲にある5園に申請しましたが、すべてだめでした。区の発表によると、加点なしの人は半分くらいしか入園できなかったようです。保活を始めるときも区役所で『どうしても復帰したいなら(認可外に子どもを通わせるなどして)実績を作って点数を稼いだほうがいい』と言われました」と話します。

 こうした状況は、いつまでも改善されることはないのでしょうか? 山下さんによると、「実は、認可保育園に年々入りやすくなっている傾向はあります」とのこと。

 「ただ、1歳児クラスは募集枠が少ないのと、多くの人が復帰するタイミングなので、どうしても激戦は続いています。あとはエリア差も大きい。例えば、同じ川崎市内でも、人口流入が続いている武蔵小杉周辺は依然として入りづらいですね。マンションの建設に合わせてどんどん増園はしていても、供給が間に合っていない状態です」

 また、保活に関する情報が知識として知れ渡ったがゆえに、加点競争が激しくなっている傾向もあると言います。「加点競争にとらわれず、保活に対する正しい知識を持って合理的な行動をしてくれる人が増えてくれれば、入園枠が最も有効に使われるはずなのですが、今は過渡期にあって、とにかく加点を稼ぐという人も増えているように思います」

2月22日に緊急開催された「今からできる第2保活セミナー」
2月22日に緊急開催された「今からできる第2保活セミナー」