TBSの蓮見孝之アナウンサーは小3と幼稚園年長、さらに今年3月に生まれた0歳の3人の男の子のパパ。フリーアナウンサーの妻との共働きです。引っ越しをきっかけに次男の遠距離通園がスタート。片道クルマで45分の距離を、妻と協力しながら送迎しています。そんな蓮見さんですが、実は書道師範やサッカーの指導者ライセンス、さらには保育士資格を持つ“スーパーパパ”。長年のスポーツ経験から学んだこと、同業者で同い年の妻との関係、さらに保育士でアナウンサーという視点からの子どもとのコミュニケーションの取り方について、お話を伺いました。

最終回は、「夫婦円満」について。まったく夫婦げんかをしないという蓮見さん。小学生時代からの友人の「ある言葉」をヒントに、妻への声掛けを工夫しているそうです。

言葉を交わすことだけが夫婦の会話ではない

 先日、妻がママ友たちとお茶をしているときに、たまたま夫婦げんかの話になって、ずいぶん盛り上がったそうです。ここでわが家の夫婦げんかについてお話ししたいところですが……実は私たち夫婦はこれまでほとんどけんかをしたことがありません

 夫婦円満の秘訣を、あえて言葉にするならば、「相手の様子を察すること」ではないでしょうか。それを教えてくれたのは小学生時代からの友人でした。

 彼は、私よりも10年早く、19歳で父親になりました。今、子どもは3人います。長年、飲食業界に身を置いている彼は、土日、祝日に関係なく深夜まで働いていて、家族と一緒に過ごせる時間はほとんどないそうです。ところが彼と話をすると、奥さんや子どもたちのエピソードが次から次へと出てきます。

 彼いわく、「家に帰ったら、まずはキッチンを確認すべし」。「夕食の後片付けが済んでいるかどうかで、その日の妻の慌ただしさが想像できる」というのです。なるべく早く帰って家族で共に過ごすことももちろん大事ですが、「直接言葉を交わすことだけが家族の会話ではない」ということを先輩パパである彼から学びました。