TBSの蓮見孝之アナウンサーは小3と幼稚園年長、さらに今年3月に生まれた0歳の3人の男の子のパパ。フリーアナウンサーの妻との共働きです。引っ越しをきっかけに次男の遠距離通園がスタート。片道クルマで45分の距離を、妻と協力しながら送迎しています。そんな蓮見さんですが、実は書道師範やサッカーの指導者ライセンス、さらには保育士資格を持つ“スーパーパパ”。長年のスポーツ経験から学んだこと、同業者で同い年の妻との関係、さらに保育士でアナウンサーという視点からの子どもとのコミュニケーションの取り方について、お話を伺いました。

第4回は、企業に義務付ける動きも注目されている「男性育休」について。第三子の誕生をきっかけに3週間の育休を取った蓮見さん。休んでみて初めて気付いた「家事をやったつもり」だったこれまでの自分、そして育休明け初日の不安な気持ちについて、率直に話してくれました。

産後の妻をサポートする姿を子どもに見てほしかった

 妻が第三子を出産するのに伴い、私は2019年4月13日から5月3日まで、3週間の育休を取得しました。今回、育休を取ろうと考えたのには、大きく3つの理由があります。1つ目は、産前・産後の妻のそばにいたかったこと。産褥期の妻がしっかり体を休めることができるように、私が家事や育児に専念したいと思いました。

 2つ目は、上の子どもたちの日常生活を維持すること。長男と次男には楽しんで通っている習い事もあります。特に次男は往復28キロの遠距離通園。クルマでの送迎は必須です。同時期に私の弟夫婦も第三子の出産を控えていたので、これまでのように両親のサポートを受けるのは難しい状況でした。

 そして、3つ目は「母親の出産に伴って父親が休みを取り、家事や育児に専念している姿を子どもたちに見せたい」という思いです。

 私は常々、子どもは身近な大人の姿を見ながら日々成長していくものだと考えています。もちろん、いろいろな事情で休暇を取ること自体が困難な場合もあるでしょうし、育休を取らなくても献身的に家族を支えている人は世の中に大勢いるはずです。でも、気持ちでは「なんとかなる!」と思っても、実際にはなんとかならないのが産褥期。そんなときに母親を身近で支える私の姿を、子どもたちに見てもらいたいと思いました。

三男を抱っこする長男(左)。次男の幼稚園送迎には赤ちゃんも一緒に。2人とも、生まれたばかりの弟を溺愛しています
三男を抱っこする長男(左)。次男の幼稚園送迎には赤ちゃんも一緒に。2人とも、生まれたばかりの弟を溺愛しています
三男を抱っこする長男(左)。次男の幼稚園送迎には赤ちゃんも一緒に。2人とも、生まれたばかりの弟を溺愛しています

 また、「はなさかす保育園」の存在も、私の育休取得を後押ししてくれました。この保育園は、2018年にTBSと、同じく赤坂に社屋がある博報堂、博報堂DYメディアパートナーズの3社が共同で設置した、いわゆる「企業主導型保育所」です。

 はなさかす保育園の開所をきっかけに、3社合同で保育に関するセミナーが開かれたり、保育体験が行われたりと、少しずつですが、会社全体として子育てに対する理解を深めていこうという機運が高まっています。