TBSの蓮見孝之アナウンサーは小2と幼稚園年中の二人の男の子のパパ。フリーアナウンサーの妻との共働きです。引っ越しをきっかけに次男の遠距離通園がスタート。片道クルマで45 分の距離を、妻と協力しながら送迎しています。そんな蓮見さんですが、実は書道師範やサッカーの指導者ライセンス、さらには保育士資格を持つ“スーパーパパ”。長年のスポーツ経験から学んだこと、同業者で同い年の妻との関係、さらに保育士でアナウンサーという視点からの子どもとのコミュニケーションの取り方について、お話を伺いました。

第1回は、結婚と子どもの誕生、共働きとしてのリスタート、そして妻の新たな挑戦についてです。

出産をきっかけに専業主婦になった同業者の妻

 同い年の妻は同じ系列の東北放送の元アナウンサー。結婚後はフリーのアナウンサーとして活動しています。妻と知り合ったのは、大学4年生のとき。系列局のアナウンサー内定者が集まる飲み会でした。朝までみんなで飲み明かし、「家が同じ方向だから」という理由で一緒に帰路へ。酔い潰れてしまった妻が乗り換えの駅でトイレに駆け込んでしまい、出てくるまでずっと待っていたことを今でもよく覚えています。

 ほどなくして交際がスタート。社会人になり、私は東京、妻は仙台勤務だったので、デートの頻度は月に2回。お互いの住んでいる土地を月に1回ずつ行き来する遠距離恋愛でした。

 プロポーズは入社4年目。まだまだこれからという若いアナウンサーでしたが、そのころの私は貪欲さに欠けるというか、野心がないというか。今後の仕事に対する明確なビジョンや目標を持てずにいました。もしかしたら結婚をきっかけに働くモチベーションが高まるのではないか。そう考えたのが結婚のきっかけです。5年半の交際期間を経て、2008年2月に結婚。当時、妻は東北放送の朝の帯番組を担当していたので、年度が切り替わる3月末までは別居婚でした。

 結婚後しばらくしてフリーアナウンサーとして活動を始めた妻でしたが、2010年に長男が誕生し、しばらく仕事をしない期間が続きました。夫婦共に「子どもが生まれたから妻が家庭に入る」と考えていたわけではなく、双方の両親が近くにいない中で、赤ちゃんに手いっぱいで仕事のことを考える時間がなかったというのが正直なところ。地域で知り合ったママ友もできて、子育てに夢中になっているうちにあっという間に月日がたち、3年後には次男が生まれました。

ある日、妻がとても疲れた表情をしていた

 次男が生まれた頃、私は「NEWS23」のフィールドキャスターとして全国各地を飛び回る日々でした。事件や災害が起きれば呼び出しの電話があり、すぐ現場に向かうので、次の日の予定が立てられないことがほとんど。帰宅できるのか、泊まりになるのか、出張が何日続くのかも分かりません。そんな私の生活に妻が合わせる、そんな日々が続きました。必然的に妻が自宅で子どもの世話をする専業主婦状態となっていました。

 そんなある日、帰宅して妻と顔を合わせると、なんだかとても疲れた表情をしていたのです。それまで、子育てをしながら働く女性をたくさん見ていたので、勝手に「仕事と子育てを両立するほうが大変だろう」と思い込んでいました。でも、もしかしたら一概にそうとは言えないかもしれない。

 妻は局アナ時代、いわゆる「朝の顔」としてバリバリ働いていた人でした。地方局のアナウンサーは、取材のアポ取りもフリップの発注も自分でこなします。私が仙台に会いに行ったときも、いつも忙しそうにしていました。同期ということもあり、なんでも包み隠さず話す仲だったので、素直に「あなたの活躍ぶりが羨ましい」と妻に伝えたこともあります。

 専業主婦の生活は、24時間子どもと一緒。それはとても大切で幸せなことだとは思います。でも、以前のように仕事をして、「大変だ! 大変だ!」と言いながらも、生き生きと、キラキラとしている彼女のほうが、彼女らしい。そして、私もそんな彼女のことが好きだったんです。

次ページから読める内容

  • 結婚して12年目。海外出張中でも毎日電話
  • 「日本語教師」という妻の新たな夢

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