夫婦ともお小遣い的な出費はほとんどないつもりが…

中嶋 ご夫婦のお小遣い的な支出はどうされていますか?

N美 2人ともほとんどお金を使わないタイプなんです。特にお金のかかる趣味もないし、美容院も仕方なく行く感じで。私は職場にお弁当を作って持っていっています。家族の外食も、月に1、2回程度。私が外出中のときに、夫が子どもたちと食べに行くことはあるみたいですけど。

中嶋 教育にかかる費用はどれくらいですか?

N美 長女の私立中の学費は年間78万円ほどで、3回に分けて支払う形です。その他に塾や習い事に3人合わせて月約5万円かかっています。

 あとは食費が12万円、光熱費2万円、携帯電話などに1万円。保険は共済に入っているだけで、割戻金を考えると月7000円くらいです。

中嶋 私立中の学費は月当たりの金額にすると6.5万円ですね。生活費として伺った、家賃や食費、水道光熱費、通信費、教育費、保険料を合計すると、月40万円くらいになりそうです。

N美 それなら、夫のお給料で、すでにカツカツな感じですね……。

中嶋 ただ、私立中の学費は年3回に分けて振り込むとのことなので、毎月支払っているわけではないですね。旦那様は、赤字にはなっていないとおっしゃっていますか?

N美 はい、ボーナスもいくらかあるので、赤字にはなっていないようです。

中嶋 貯金が年間340万円とのことなので、差額を考えると月に約22.5万円を夫婦のお小遣いとして使っている計算になります。

手取りの世帯年収 1090万円 生活費 40万円×12カ月=480万円 1年間の貯金額 340万円

お小遣い(生活費以外の支出) 1090-480-340=270万円
→月額 22.5万円

N美 22.5万円? そんなに!? たまにクレジットカードで洋服を買ったりしますけど、そんなに使っている感覚はないんですが……。

中嶋 他のご家庭と比べると少ないほうですね。手取り年収800万円くらいで、月に20万円くらいのお小遣いを使っているご家庭は普通にいらっしゃいますから。ここで言うお小遣いは「生活費以外のすべての支出」になるので、洋服から旅行、家具家電の買い替えまですべて含みます。何でこういう計算をするのか、後ほど詳しく説明します。

 では、家計管理の方法も含めて、住宅購入や賃貸のシミュレーションをしていきましょう。

―「解決編」に続く!

5人家族の生活にかかる出費が月に40万円。住居費の高い都内に引っ越すことで、毎年貯金できる額はどう変わるのでしょうか
5人家族の生活にかかる出費が月に40万円。住居費の高い都内に引っ越すことで、毎年貯金できる額はどう変わるのでしょうか

(構成/西山美紀 イラスト/エイイチ イメージ写真/iStock)