家の購入を考える際には、「貯金額の把握」が重要なポイントに

中嶋 ご夫婦の貯金はかなり多いですよね。

N美 合計で5760万円です。私が1000万円ほど、夫が3000万円ほどです。あと、私の外貨預金が440万円と、夫の両親からの贈与が1200万円。

中嶋 買うかどうかは別に、引っ越しについて、旦那様はどのような意見でしょうか。

N美 夫は大きな借金を抱えたくないと考えているみたいで、住宅購入にはあまり積極的ではないですね。いい場所があれば引っ越してもいいかなという感覚です。今は夫の職場と自宅が比較的近いので、夫が早めに帰って夕飯を作ってくれていることも多くて、助かってます。私が残業すればそのぶん収入も増えますが、夫は収入が変わらないので、夫の勤務先に近いほうがいいのかなとも考えています。

中嶋 奥様は、最近正社員になられたんですよね。

N美 はい、今年は時短勤務で年収400万円ですが、来年はフルタイムになり年収550万円くらいの見込みです。准教授の夫は5年ほど前くらいから収入がようやく安定しました。年収950万円です。

中嶋 奥様はブランクがあって派遣社員を経て、46歳でそれだけ稼げるのはすごいと思います。ご夫婦合わせて手取り年収が1090万円ほど。毎月、または毎年どれくらい貯蓄できているかは把握していますか?

N美 実は全く把握できていなかったので、今回の相談を機に調べてみました。去年1年間は160万円ほど、今年からは私の給料をほぼそのまま貯金に回すのと、夫のボーナスからの貯金を合わせて340万円ほどためられそうです。今後も同じくらいはいけるかなと……。ですが、手取り年収を考えると、もっとためられるはずなんですが。

中嶋 生活費は、旦那様のお給料から出していますか?

N美 はい、夫の手取り月収が40万円くらいで、これで1カ月やりくりできている状態です。ただ、私がこの4月から正社員になって、今まで生活費はすべて夫の収入から払っていた状態から、自分の口座から引き出すことも増えて、家計がちょっとぐちゃぐちゃになってます。家賃や光熱費などの引き落とし系は夫の口座です。以前は、「お金が足りないから、2万円ちょうだい」と夫に言って、それで子どもの習い事代なんかを払ってました。

 紙の家計簿に何度かトライしたのですが、あまり続かなくて。最近は家計簿をつけるよりも、稼ぐに追いつく貧乏なしで、稼いだほうがいいのかなと思うようになりました。

中嶋 紙の家計簿を続けるのは大変なので、家計簿アプリをぜひ利用してみてください。そのうえで現金払いを可能な限り減らしてクレジットカード払いにすれば、ほぼ自動的に家計簿ができあがります。夫婦で登録すると、総資産や収入と支出が把握できるようになります。住宅購入を考えるには、どれくらい貯金ができているかが一番重要なポイントになるので、ぜひ家計を把握してください(→参考記事「ためられない夫婦が5000万円マイホーム持てる?」) 。