結婚5年目、3歳と1歳の子どもがいて、今年中古マンションを購入したばかりの相談者ご夫婦。保険の積み立て分を含めて貯蓄は1200万円ありますが、毎月の収支の把握や貯金額のコントロールができておらず、住宅ローンの繰り上げ返済や教育費といった先々の大きな出費にどう備えればいいかお悩みです。貯金額の決め方や繰り上げ返済のタイミング、「保険と貯蓄」の考え方について、ファイナンシャル・プランナーの中嶋よしふみさんがアドバイスします。

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家を買った後の家計、どうやって管理すればいい?

<相談者の悩み>

今後の繰り上げ返済や教育費をどう準備すればいいか分かりません。

<相談者のプロフィール>

<夫婦の仕事と年収>
■夫(44歳)/中小企業(コンサルティング業)勤務 年収420万円(手取り330万円)
■妻(34歳)/外資系メーカー 年収680万円(手取り550万円)

<現在の貯蓄や金融商品>
■預貯金 約700万円
■保険の積み立て分 500万円
■株や投資信託 10万円

<毎月の貯蓄>
■10万円ほど(家計で余ればためているので、年間では120万円以上)
■貯蓄性保険の年払いで、138万円/年

<住宅>
半年前に築29年のマンションを4060万円で購入。親族から200万円の援助があり、頭金を800万円入れ、3420万円の住宅ローンを組んだ。

貯金額は「お小遣い的な支出」をコントロールして決める

 毎月の収入の中から実際どれくらいためられるのか、あまり把握できていないんです。

FP中嶋よしふみさん(以下、中嶋) 以前の連載でもお伝えしたのですが、まず「基本的な生活費」を把握したいですね。住居費、食費、光熱費、通信費、教育費などのことで、「ないと生きていけないもの」と考えてください。通信費が生活費なのか、お小遣いなのかは人によって変わりますが、うちでは「基本的な生活費」と考えています。これが月に20万円なのか30万円なのか、40万円なのかを把握しましょう。それ以外は「趣味的な支出」、つまりお小遣いです。生活費以外の出費として、お小遣いの他、家具や家電の買い替え、帰省費用、旅行代を計算してみてください。

 仮に月に50万円の収入があるとして、「基本的な生活費」が30万円だとすると、自由に使えるのが20万円です。ここから、貯金を10万円にしようとか、いやもっと貯金したいから12万円にして、お小遣い的な支出を8万円に抑えよう、などと考えられるようになります。

 マネーフォワードを利用しているのでしたら、エクセルデータに貼り付けて、「基本的な生活費」と「お小遣い的支出」に分類してみてください。ちなみに、旦那様のお小遣いは一定ですか?

 はい、月3万円です。

中嶋 それなら、10万円の貯蓄と3万円のお小遣いを除いて、奥様の口座にお金を移しているわけですね。奥様の口座を共通口座として、そこから奥様のお小遣いも出すし、旅行にも使うと。そして残った分が貯蓄となっています。奥様の口座での貯蓄が、月によって大きく変動するので把握が難しいかもしれませんね。

 それがいったいどれくらいなのか……。

中嶋 クレジットカードを「基本的な生活費」と「お小遣い的支出」とで使い分けると、整理しやすくなります。例えばファミレスの食事なら「基本的な生活費」のカードを使い、ちょっといい食事だったら「お小遣い的支出」のカードを使うという方法もありますね。これなら、紙の家計簿も不要になるかもしれません。お二人はお金がかなりためられているので大きな問題はありませんが、もし管理しにくければ、管理方法を見直してみてください。

 今年から紙の家計簿をつけはじめたのですが、毎日記録して“見える化”したら、子どものおむつや調味料、洗剤、シャンプーなど、アマゾンプライムでたくさん買っていることに驚きました。買い物をしている時間がないので、ネットで買って、家に帰ったら届いている状態にしたくて、どんどん買っていて。

中嶋 自分でつけてみると、余計な出費に気づきますよね。

次ページから読める内容

  • 家計が把握できていれば、収支の変動に一喜一憂しない
  • 教育費目的で、3000万円の終身保険に加入
  • 保険は確率的にほとんどの人が損をするもの
  • 医療保険より、万一のときに家族の助けになる収入保障保険を
  • 繰り上げ返済は、2年分の生活費をためてから検討を
  • 手元の貯金に余裕があれば、節税効果のあるiDeCoもおすすめ

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