生きていれば、必ずあるのが悩みのアレコレ。子育て、仕事、人間関係…など様々な読者の悩みに、著名人や専門家が答えます。

<読者の悩み>

伸び伸びタイプのわが子。「てにをは」や字の書き方も自分流を通そうとする。

Q.   娘はもう2年生になったのに、いまだに「宿題がやったんだよ」など、「てにをは」の使い方をまちがえます。ひらがなや漢字の書き順、カタカナの「ツ」と「シ」、「ン」と「ソ」なども正しく書けていません。親としては、低学年のうちに直さないと困ると思うのですが、指摘すると怒り出して、勉強そのものを投げ出してしまうのです。漢字や計算の繰り返し演習も大嫌いで、宿題やドリルもやろうとしません。お手紙などを書くのは好きですが、注意しないとまちがった文字でも伸び伸び書いてしまいます。でも、算数や国語の文章題は意外とできるので、そんなに頭の悪い子ではないと思うのですが……。

 (40代女性 子どもは小2)

回答者 松永暢史さん(教育環境設定コンサルタント 教育相談事務所Ⅴ-net主宰)

 お気持ち、よーく分かります。さぞかし大変なことでしょう。あ、お母さんではなく、お子さんが、です。  お子さんは今小学2年生。様々な経験を積み重ねながら、日本語のややこしい助詞や助動詞を学んでいる最中です。まだこの世に生まれて8年程度、耳で聞くだけだった言葉を読み、書き、使いこなそうとがんばっているのです。
 にもかかわらず、40年も生きている大人から「『が』じゃなくて、『を』でしょ?」「これじゃ、パンじゃなくてパソよ!」などと言われるのですから、キレたくもなるでしょう。彼らはとても誇り高いのでゴザイマスよ。
 彼らの誇りを傷つけずに、どのようにこれらの問題を解決したらいいのかが、親や教師の腕の見せどころというわけです。さて、どうしますか?(次ページへ続く)