生きていれば、必ずあるのが悩みのアレコレ。子育て、仕事、人間関係…など様々な読者の悩みに、著名人や専門家が答えます。
<読者の悩み>
赤の他人だけど、心に余裕のない親を見るのがつらいです。
Q. 先日、夕方の少し混み合った電車に乗っていたところ、5歳くらいの女の子とお母さんが乗車してきて、手すりにもつかまらず、立ったままでノートを取り出しお勉強を始めました。お勉強といっても迷路クイズが書き込んであり楽しげなのですが、お母さんは「そうじゃないでしょ! どうしてそこに行くの?!」などといちいち声を荒らげ「はぁ~」と深いため息をつき、子どもは畏縮したか細い声で「はい」と答えています。
お受験のための勉強かもしれませんが、周囲の視線を気にせずキツイ対応を続けるお母さんの心に余裕がないことは明らかです。
実はその一週間前にも、駅の階段を下りる娘に向かって「こっち側を歩きなさい! みんなはできてるでしょ!」と大声を出しながら無理やり手を引っ張る別のお母さんを見かけたばかりでした。
そんな光景に出合うと、私は心からつらくなり、思わず駆け寄ってその子たちをかばってあげたくなってしまいます。ですが、結局は無力な傍観者ですし、実際にかばったところでその場限りの無用な親切になることは間違いありません。大好きなはずの親の対応におびえる子ども、そして心に余裕のない親。心をかき乱されるだけで何もできない自分を情けなく思う気持ちは普通でしょうか。
(39歳女性、子どもは4歳)
とても共感しながら読ませていただきました。私も同じです! 理不尽な怒られ方をしている子を見るとつらくて仕方なく、親に対して怒りの気持ちまで湧いてしまったりします。
子どもを持つ前は、わざと聞こえるように「かわいそ~」と皮肉っちゃったりしたこともありました。でも、いざ自分が親になるとそれが余計なお世話だということも分かるから、「どうかあの子に幸あれ」みたいな中途半端な祈りをささげて、その場を離れることしかできないんですよね。
そんなとき、私はまずその親子の幸せな時間を想像することにしています。
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