年収1200万を手放し独立起業　家計への影響が不安

独立を考えるときに、貯金がどれくらいあれば安心か知りたい

中嶋　家計は奥様がすべて把握されていますか？

妻　はい、マネーフォワードで家計簿をつけています。夫の銀行口座やクレジットカードも全部登録しています。

中嶋　住宅ローンの返済額はどれくらいですか？

妻　毎月約12万円で、他に管理費が2万円ほど、駐車場が3万8000円です。

夫　私が通勤で車を使っていて、毎週末にはゴルフに行っているため、高速代やガソリン代で月に5万～8万円ほどかかっています。

中嶋　結構大きな出費ですね。独立したら車は使いますか？

夫　仕事場は友人の事務所に間借りできそうなので、車を手放すことも可能です。ただ、子どもが小さいうちは車を使いたいですね。

中嶋　無理やり手放させようとしているわけではないんですが（笑）、車は負担も大きいですから。もし手放せば年間100万円くらい浮きそうなので、不要になったら手放すようにするといいと思います。住宅ローンの金利は変動ですね。

妻　最初は全期間固定金利で、途中から変動金利の安さに魅力を感じて、借り換えました。今は全額変動金利です。今後夫が独立して安定した収入が入らなくなったら、やっぱり固定金利に変えたほうがいいのかも？　でも支払額は増えるし…と迷ってます。ローンの残りが3000万円ほどなので、何かあったら貯金の一部で繰り上げ返済できるかな、とは思うのですが。

中嶋　旦那様の起業がなかったら、金額が高くても住み替えを前向きに考えていましたか？

妻　そうかもしれません。実は先日、6900万円のマンションを買いそうになったのですが、諸経費もかかるしで、やっぱり今のマンションのほうがいいなと契約破棄しちゃいました。独立がなかったら、契約してたかもしれないです。

中嶋　家計の見直しを考えると、年間で大きく削減できそうなのは、将来的に車で100万円ほど、あとは趣味の旅行を減らして100万円ほどでしょうか。

妻　今までは、結婚して、家を買って、子どもができて。海外転勤があって、車を買い替えて、また子どもができて…とお金をためるタイミングが難しかったんですね。結婚時点で夫は貯金がほとんどなくて、私の1300万円の貯金は住宅の頭金に使いました。2人でペアローンを組んで、私が頭金を払ったので、ローン残高は彼が2000万円、私が1000万円です。

夫　あとは、独立起業するに当たって、どれくらい貯金があると安心か、それと老後の備えをどうしたらいいか、というのは知りたいです。

中嶋　老後の備えですと、独立後に法人化すれば厚生年金に入れます。ただ会社が払う分と自分が払う分、両方の負担なので大変ですけどね。

夫　ゆくゆくは法人化して、人を雇えたらと思っています。

中嶋　では、旦那様の独立後の家計をシミュレーションしながら、必要な保険や今後の住宅ローン、教育費等について確認していきしょう。

　――「解決編」に続く！

（構成／西山美紀　イラスト／エイイチ　イメージ写真／鈴木愛子）